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起死回生の「昼食にきびだんご」はコロナ禍だから実現した

JR岡山駅の駅ビル内の「おみやげ街道さんすて岡山」で販売されている「ももたろうのおひるごはん」=16日、岡山市北区
JR岡山駅の駅ビル内の「おみやげ街道さんすて岡山」で販売されている「ももたろうのおひるごはん」=16日、岡山市北区
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 岡山の土産物として定番のきびだんごに、続々と新商品が登場している。新型コロナウイルスの感染拡大で土産物の需要が減るなか、コロナ禍に負けまいと各社が商品開発に注力。「ランチ用」など自家消費を狙い、商売敵だったメーカー同士が手を組むという、今までにない展開も進んでいる。

「ランチ用につまめる」

 「コロナ禍だからできたのかもしれない。他社と一緒に商品開発するのは初めてです」。安政3(1856)年創業の老舗和菓子店「広栄堂武田」(岡山市)の武田宏一専務(41)が言及するのは、昨年12月23日に発売した新商品「ももたろうのおひるごはん」だ。

 テレワークで昼食を抜く人が増えたことに着目し、「ランチ用につまめる」のが売り。おから、ナッツを配合し、腹持ちの良い「レジスタントスターチ」というでんぷんを使用。甘みは抑えた。1袋4個入りで税込み162円。

 新商品が画期的なのは「昼食向け」というコンセプトだけではない。新商品は同社のほか、果実工房▽中山昇陽堂▽山脇山月堂▽小倉産業-といったいずれも岡山市に本社を置く製菓、食品製造業者ら5社がそれぞれの技術を持ち寄って開発したのだ。

ドロップも登場

 最初の緊急事態宣言下の昨年4~5月、各社の売上高は前年比で軒並み9割減となった。各社とも土産物への依存が大きく、旅行客向けの需要がなくなったことで大打撃を受けた。

 こうした状況に、地元スーパー「両備ストア」(岡山市)が、県民に自家消費してもらおうと各社の在庫セールを企画。ここで今回の5社が顔を合わせた。

 もとは商売敵同士。しかし、「土産物業者も旧態依然としていては、生き残っていくことはできない」との危機意識を抱いた果実工房の平野幸司社長(50)が声を掛け、共同での新商品開発に至った。「ももたろうのおひるごはん」は各社の店舗とJR岡山駅の駅ビルで販売しており、県内を中心に小売店での拡販を目指している。

 一方、別の商品でも今後は材料調達などの流通面での協業も検討しており、武田専務は「できることは、協力してやっていきたい」と話す。

 協業は他でも進む。観光土産の企画・卸販売「タナベ」(岡山県津山市)は、山脇山月堂の監修で「岡山きびだんごドロップ」(1缶税込み324円)を開発、昨年12月に発売した。きびだんごの原材料のもち粉、麦芽糖、きび粉を水あめに混ぜたもので、本当にきびだんごを食べているような、優しい味わいが特徴という。

土産物から日常へ

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