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【衝撃事件の核心】憔悴の被害者が「人の命奪うのと同じ」と語る取り込み詐欺

 事業者から商品をだまし取り、代金を支払わずに逃げる「取り込み詐欺」。数十年前からある手口だが、新型コロナウイルスの影響で苦境に陥った会社が手を染めることも考えられ、今後さらなる被害が懸念されている。なぜ、だまされてしまうのか。取り込み詐欺で約1千万円をだまし取られた商店の男性が昨年12月、産経新聞の取材に応じた。男性が目の当たりにしたのは極めて巧妙な手法だった。(北野裕子)

登記確認で信用

 「発電機を取り扱っていませんか」。平成30年10月ごろ、男性が働く大阪市内の商店に会社員風の男が訪れた。

 「株式会社三建商事大阪営業所長 彩木誠司」と名乗っていたその男は、大阪府警が昨年7月に詐欺容疑で逮捕した藤田岳弘被告(49)=同罪で起訴。6人の詐欺グループのリーダー格だった。「感じのいい人。まさか詐欺だとは思いませんでした」。男性はそう振り返る。

 藤田被告は「民泊の設備管理をやっている。外国人客が増えているので、発電機が必要」と説明し、取引を依頼してきた。男性が念のため三建商事の登記を確認したところ、9年設立と書かれていた。「20年くらいやっている会社なら大丈夫だろう」。最初に交わした数回の取引では、少額だったものの代金はきちんと支払われ、藤田被告からは「ちゃんと入金されているか確認してくださいね」と確認の電話もあった。

 その後、発注量は急増。男性が営業所に製品を運ぶと、藤田被告や従業員の男らがかいがいしく車から降ろすのを手伝った。営業所内には電化製品が山積していたが、後に他の事業者から取り込んだ製品だったと判明する。

発電機を大量発注

 男性が異変に気付いたのは同年12月だった。発電機140台(販売価格計約1千万円)を納入し支払期日を迎えたが、いくら待てども入金されない。電話も通じない。嫌な予感がよぎった。

 急いで営業所に駆け付けたが、シャッターは閉じられ、隙間から電話の音が鳴り響いていた。その場にいた男性に声をかけると、同様の詐欺被害に遭ったと聞いた。「やられた」。気づいたときは遅かった。

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