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【深層リポート】茶どころ静岡ピンチ 生産量減 トップ陥落の危機 需要開拓へ一丸

茶の総生産量の推移
茶の総生産量の推移
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 「お茶といえば静岡」だが、そのお茶どころが、生産量全国トップから陥落の危機に直面している。新型コロナウイルスの感染拡大などで需要が低迷したことで今年は生産量の大幅減少が避けられないうえ、2位の鹿児島県の猛追を受けているからだ。静岡県内では官民一体となって需要喚起策に知恵を絞り、首位の座を死守しようと躍起になっている。

「一番茶」14%減

 「お茶は近年、他の飲み物におされ、消費量が少なくなっているが、健康をサポートする力がある。たくさん飲んでほしい」。10月16日、茶の情報発信拠点がJR静岡駅北口の地下広場に期間限定でオープン。静岡茶商工業協同組合の岩崎正樹理事長は開所式でこう訴えた。

 農林水産省の統計によると、毎年春に収穫し高値で取引される「一番茶」の今年の県内の生産量(荒茶)は前年比14%減の9420トン。昭和40年以降で初めて1万トンを下回った。JA静岡経済連によると、平均取引価格も1キロ1760円(前年比6%減)の安値で、二番茶以降も前年を下回る低水準だ。

 県お茶振興課の小林栄人課長は減少の要因について「長年の需要低迷に加え、今年はコロナ禍で緊急事態宣言が発令され、首都圏に出向いた新茶の売り込みができず、生産側も抑えた」と説明する。

 ペットボトル飲料向けに使われる二番茶も「2割ほど減産」(JA静岡経済連)した。茶に関心の高い訪日外国人客の激減や販売イベントの中止が響いたとみられる。

鹿児島の台頭

 生産量減少は全国的な傾向だが、昨年の荒茶生産量は静岡県の2万9500トン(前年比3900トン減)に対し、2位の鹿児島県は2万8千トン(同100トン減)と、静岡県の減少幅が大きかった。県の担当者は「今年は鹿児島に抜かれることはないだろうが、来年は分からない」と危機感を強める。

 鹿児島県の生産量が増えてきた背景には、平成に入ってペットボトル飲料を中心とした茶需要が増加するのに伴い、焼酎用のイモから転作する農家が増えたことがある。平らな土地を生かした機械化による大量生産でシェアを広げてきた。

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