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【時刻表は読み物です】『銀河』の旅情を演出する遅さ 「運転停車」という妙味

「ウエストエクスプレス銀河」は運転停車を繰り返しながら、出雲市を目指す=9月14日、京都府大山崎町(永田直也撮影)
「ウエストエクスプレス銀河」は運転停車を繰り返しながら、出雲市を目指す=9月14日、京都府大山崎町(永田直也撮影)
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 定期運行されている唯一の夜行列車「サンライズ瀬戸・出雲」。時刻表に掲載されている東京発下りのダイヤは1時12分に浜松を出ると5時25分着の姫路までノンストップになっているが、実際には豊橋、米原、大阪で停車している。3時台の米原では乗務員がJR東海からJR西日本に交代し、4時台の大阪でも運転士が交代するからだ。ホームに止まってもドアは開かず、客は乗り降りできない。これを「運転停車」といい、市販の時刻表には掲載されていないが、列車の運行には欠かせない。

 客扱いをしない運転停車は乗務員交代のほか、単線区間の行き違い、電化区間から非電化区間に入るための機関車の付け替えなどの場合も行われる。

 JR西が新しい形の長距離観光列車として9月11日に運行を開始した「ウエストエクスプレス銀河」。関西と山陰を夜行列車として結んでいるが、このダイヤにも「運転停車」がふんだんに盛り込まれている。

 「銀河」が表紙になっている「JTB時刻表 2020年6月号」(JTBパブリッシング)を開いてみよう。「銀河」の時刻が載っている。みどりの窓口で指定券が買える一般の列車として5月から運行予定だった時点での掲載だ。新型コロナウイルスの影響で運行開始が4カ月遅れた上、販売取り扱いは旅行会社のみのため、現在の時刻表に「銀河」は載っていない。

 6月号掲載の時刻をよく見ると「銀河」の遅さに気付く。京都から新大阪まで新快速なら23分のところ、52分もかかっている。この区間の2駅で早くも運転停車しているのだ。京都を出てわずか4分後の京都貨物駅で4分、茨木(大阪)で14分止まり、京都を後に出た新快速や特急「サンダーバード」をやりすごす。いつの間にか後続列車が先行しているダイヤを見つけ、「運転停車」の存在をあぶり出すのも時刻表を読む楽しみのひとつだ。

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