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「ルール違反」の感染拡大には過料! 都民ファの新型コロナ都条例案が波紋 

 新型コロナウイルス感染拡大を防ごうと、東京都の小池百合子知事が特別顧問を務める地域政党「都民ファーストの会」が、療養中の感染者が外出で感染を拡大させた場合などに金銭的な罰則を科す都条例案を12月都議会に提出する準備を進めている。今冬のインフルエンザとの同時流行も懸念される中、対策の実効性を上げるのが目的だが、「いつ、どこで誰に感染させたのか」という厳密な立証が必要となる上、私権の制限につながりかねないことから都議会の他会派などから異論が噴出。先行きは不透明な情勢だ。(植木裕香子)

検査応じない人も

 都民ファの条例案では、陽性者が就業制限・外出自粛に従わず一定人数以上に感染させた場合や事業者が改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく休業要請・時短要請に従わず業界の感染対策ガイドラインも守らずに一定人数以上に感染させた場合、5万円以下の過料を科すと規定。感染が疑われる人に対する検査命令も創設、正当な理由なく命令を拒否した場合も過料を科すとしている。

 都民ファによると、都道府県などの自治体が罰則付きのコロナ関連条例を成立させたケースはまだなく、実現すれば初めてというが、背景には、現行の関連法令では感染防止に対する実効性が乏しいという「現実」がある。

 特措法に基づく休業要請や外出自粛、感染症法に基づく濃厚接触者に対する外出自粛要請は、拒否しても罰則はない。感染者が接待を伴う飲食店に行き、店の関係者に感染が広がった事例も各地で確認されたほか、4~5月の緊急事態宣言下では「生活が立ちゆかない」などとして休業要請に従わない店舗も続出した。

 都民ファ関係者が都内の保健所に聞き取りを行ったところ、必要な入院期間の途中で勝手に退院した感染者の対応に追われたり、感染が確認された場合に出勤停止で収入減となるのを恐れた濃厚接触者が検査要請に従わないケースなどがあったという。

 都は10月、新型コロナウイルス感染症対策条例を改正して感染者に外出しないことなどを求める規定を設けたが、努力義務にとどまる。都民ファの伊藤悠政調会長代理は「罰則を伴うことで実効性を高めたい。周囲がどのぐらい迷惑するか認識し、自制を促す狙いもある」と力説する。

他会派は反発

 最大会派ではあるが、都議会の単独過半数に届かない都民ファは、条例案の意義を他会派に説明して理解を得たい考えだが、道のりは険しい。

 「誰が原因で感染したか特定できないし、罰則を設けるのは無理ではないか」(共産都議)「首都圏からの出入りが激しい都内だけで協力要請に従わない人に罰則を設けるのはおかしい。議論する必要もない」(自民都議)などと、異論が噴出。都民ファと協力関係にある公明会派からも疑問の声が上がっているという。

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