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【マッキーの動物園日記】半世紀前には大脱走事件も起きたサル山の解体近づく

解体を待つ天王寺動物園のサル山
解体を待つ天王寺動物園のサル山

 天王寺動物園の南園に、今は使われていないサル山があります。このサル山は昭和9年オープンという歴史ある施設。サル山の歴史を調べていたところ、このサル山で起きたニホンザル脱走事件に関する記事を見つけました。昭和43(1968)年の出来事です。

 当時のサル山のニホンザルは、メスが少なくて繁殖率が低く、頭数が減ってきていました。そこで、箕面自然公園からニホンザル20頭に来てもらうことになりました。サルたちは同年3月に順次引っ越してきて、しばらく檻(おり)で慣らした後、4月6日にサル山に放したところ、その日に8頭が壁を乗り越えて逃げ出してしまいました。

 当時のサル山は周辺を3・5メートルの高さの壁で囲んだ構造で、現在のようなドーム形の檻は付いていませんでした。この壁の高さでこれまで脱走は起こっていなかったのですが、箕面から来たサルたちは餌付けされた野生のサル。跳躍力が桁違いだったようです。

 逃げ出したサルたちは動物園に隣接する新世界などを逃げ回って、動物園職員に警官も加わって大捕物が繰り広げられました。全頭捕獲するのに3日間かかったそうです。

 サルたちはまた檻生活。慣れてきた頃に比較的おとなしい個体12頭をサル山に放ったのですが、7月3日に5匹が逃げ出してしまい、またも新世界で大捕物。今度は捕獲に4日間かかったそうです。動物たちはときに、予想を超えるような能力を発揮するものです。

 そんな歴史のあるサル山ですが、実は今年度中に解体されることになっています。近々工事が始まり、その跡地は新しいペンギン舎・アシカ舎に生まれ変わる予定です。歴史の遺物が無くなるのは少々寂しいですが、新しい施設にもご期待いただければと思います。

 (天王寺動物園長兼改革担当部長 牧慎一郎)

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