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普通の公立高が王者・履正社撃破、コロナが縮めた実力差

 ハンディを持つチームの武器は、相手に食らいつく粘り強さだ。速いストレートに振り負けないように、あらかじめバットを寝かせたところからノーステップでスイングを始動する工夫で臨んだ。決して格好はよくないが、全員で相手の好投手に襲い掛かった。

 公立高の捨て身の姿勢は、私学にとっては脅威になり得る。PL学園(大阪)を春夏6度の全国制覇に導いた中村順司元監督は「公立高は負けてもともとでやってくる。常に反骨精神を感じていた」と振り返る。さらに、秋季大会は新チームとなってから期間が短いため、まだ慣れていない左投手や緩い変化球を得意とする投手には注意が必要だと指摘する。

 中村氏の指摘は履正社戦に見事に当てはまる。先発したエース坂田凜太郎はストレートの球速こそ130キロそこそこだが、タテのスライダー、カーブを大胆に投げ込む。相手打線の大振りにも助けられ、ソロ本塁打による1失点に抑えた。

再び番狂わせを

 また例年と異なり、コロナ禍が私立の強豪の戦略に影響を与えた可能性もある。

 通常の年なら、技巧派や変則投手は、強豪校のコーチやスコアラーが先乗りで視察し分析していた。しかし、今年の秋季大阪大会は新型コロナの感染拡大防止のため無観客で行われ、対策を立てるのが難しかったという面がある。金子監督は「(他チームから)見られなかったのは大きい」と打ち明ける。

 さらに、夏の地方大会が独自大会になるなどスケジュール感がいつもの年と違ったり、私立高がコロナ禍で練習時間を減らさざるを得ず、公立高との力の差が縮まったりした部分もあるといえる。準決勝で履正社を、決勝では東海大大阪仰星を下して秋の大阪を制した大阪桐蔭の西谷浩一監督でさえも「新チームへの移行は、どの学校も難しかったと思う」と話す。

 17日にわかさスタジアム京都(京都市)で開幕する近畿大会では、山田のほか東播磨、長田(いずれも兵庫)など公立校が出場16校中6校を占める。大会初日に行われる山田の初戦の相手は、春夏通算75度の甲子園大会最多出場を誇る私立の名門、龍谷大平安(京都)。再びの番狂わせに向け、金子監督は「普通にやれると信じている」と自信を見せた。

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