崖っぷち遊園地が奇想天外“アトラクション” コロナ禍でお金かけずに笑いとる

同園にとって、大型連休がある4月と5月は最大の稼ぎ時で、年間売り上げの約4割をそこで稼ぐ。ところが、新型コロナの影響で休園せざるを得ず、経営は崖っぷちに立たされた。
5月末、生き残りをかけてクラウドファンディングを実施。目標額は年間運転資金の不足分である5千万円(うちアトラクション維持費は約3千万円)に設定した。7月末の期限までに集まった資金は約4200万円。加えて、同園に直接寄付したり、同園の支援専用口座に振り込まれたりしたお金が約1300万円あり、両者を足し合わせると約5500万円になった。今年度の運転資金はとりあえず確保できた。
「新型コロナでみんな苦しい状況にあるのに、多くの方々が当園の存続に力を貸してくれた。新型コロナで暗い雰囲気が漂う中、みなさんに笑顔を届ける方法はないか。新たなアトラクションを導入する資金がない中で考え付いたのが、今回の『ぎりぎりアトラクション』だった」(高橋氏)
企画名の「ぎりぎり」には「経費を使っていないぎりぎりのアトラクションだけど笑顔になってほしい。超ばかげた企画を笑ってほしいとの思いが込められている」(同)。
同園の年間入場者数は十数万人。今年度はその半分程度に落ち込む見込みだ。新型コロナの先行きが見通せない中、試練は続くが、「来年の生き残り策はすでに頭の中にある」(同)という。