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イチゴの絶品スイーツ連発、苦境の老舗銘菓と農家のコラボ

「奥いちご農園」を営む奥猛さん(右)と妻の園子さん=2月、和歌山県九度山町(向新提供)
「奥いちご農園」を営む奥猛さん(右)と妻の園子さん=2月、和歌山県九度山町(向新提供)
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 新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込んだ大阪府泉佐野市の老舗菓子店「むか新」が、和歌山県の農家が春のイチゴ狩りを自粛して余ったイチゴを買い取り、新商品を販売して好評を博している。同社の菓子の販売対象はこれまで贈答品や手土産の用途が主体だったが、新型コロナで「ステイホーム」が推奨されているのを機に、自宅で楽しむための市場を新たに開拓したい考えだ。(牛島要平)

100キロを焼却処分

 和歌山県九度山町で奥猛(おくたけし)さん(73)が妻の園子(そのこ)さん(71)と営む「奥いちご農園」。ゴールデンウイーク(GW)は毎年、イチゴ狩りを楽しむ親子連れの歓声に包まれるが、今年はいつになくひっそりとしていた。

 同農園は例年、3月からGW過ぎまでイチゴ狩りを開催。摘みたてのイチゴをその場で食べてもらっている。ところが今年は新型コロナのため4月1日から休業を余儀なくされた。本来ならかき入れ時であるはずの時期に販売先が見つからず、手塩にかけて育てた約100キロのイチゴはやむなく焼却処分。奥さんは「にわかに降ってきた事態。こんなことは初めてだった」と悔しさをにじませる。

 そんな中、余ったイチゴを買い取ってくれる業者が現れた。老舗和菓子店「銘菓創庵 むか新」を運営する向新(むかしん、本部・大阪府泉佐野市)だ。明治25年創業の同社は、同府南部の泉州地域を中心に20店舗を展開し、駅や空港の売店でも販売。「元祖大阪みたらしだんご」「こがしバターケーキ」などは大阪土産の定番として名高い。

 ところが、新型コロナの感染拡大に伴う旅行や出張の自粛で、贈答品や手土産としてのお菓子の需要が急減。緊急事態宣言が出された4月ごろの売り上げは前年同期比で約35%落ち込んだ。その後は持ち直しているものの、各地で祭りが自粛されたことから地域の集会が減り、茶菓子としての販売にも影響が出ているという。

旬の果物、風味の良さ評判

 ただ「ステイホーム」の浸透により、これまでにない傾向が浮かび上がった。まとめ買いではなく、個人や家族で食べるために少量ずつ購入する客が増えたのだ。そこで、同社の向井新将(しんすけ)社長(42)は「お茶の間でゆっくり楽しみたいと思えるお菓子をつくろう」と思い立ったという。

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