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【一聞百見】法話を動画で お坊さんユーチューバー 小池陽人・須磨寺副住職

自身のユーチューブチャンネルを見る小池陽人さん=神戸市須磨区の須磨寺(渡辺恭晃撮影)
自身のユーチューブチャンネルを見る小池陽人さん=神戸市須磨区の須磨寺(渡辺恭晃撮影)
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 源平の合戦の舞台として知られる真言宗須磨寺派大本山・須磨寺(神戸市須磨区)。その副住職、小池陽人さんが動画サイト「YouTube」(ユーチューブ)で配信する法話が人気を集めている。「仏教には、生きていく上で役立つ教えがたくさんある。新型コロナ禍で多くの方が不安や悩みを抱える社会だからこそ仏教を伝えたい」という小池さん。総視聴回数は340万を超え、仏教者として法話を最も重視するという小池さんに、その活動を聞いた。

(聞き手・上坂徹編集委員)

■配信3年 視聴数は340万回超え

 小池さんがユーチューブを始めたのは3年前。須磨寺近くに住むウェブデザイン会社幹部から「お寺はホームページ作成には熱心だが、これからは動画だ」といわれ、決断した。当時、仏教者の動画配信はほとんどなかった。

 「日本の寺といえば、葬式や法事などの儀式が中心ですが、実際の仏教は生きる人のための教えです。お釈迦様やお大師様(弘法大師)が説いた教えを伝える。それを(当時)29歳という年齢ならではの方法でやっていこうと思いました。毎月、須磨寺で行われる縁日での法話を、第三者が撮影しているという形をとりました」

 「須磨寺小池陽人の随想録」と名付けたチャンネルを開設。隔週で配信を始めたが、スタート時の視聴回数はわずか2ケタだった。

 「法話は通常1時間ですがそれではクリックしてもらえない。長くて10分以内。視聴数を見ながら毎回反省会です。どう話すのか、誰にどう届けるのか。それが次回に生きたのだと思います」

 視聴数は回を追うごとに増え、チャンネル登録者は現在2万2900人、総視聴回数は343万7000回にのぼる。内訳は最も比率が高いのが65歳以上で35・4%、次いで55~64歳の23・8%。45歳以上で8割を超す。24歳以下はわずかに2・9%だった。「若い人が多いと思っていたのですが、境内で80歳代の女性から『(ユーチューブを)見ているよ』といわれることもある。ありがたいことです」

法話の動画を収録する小池さん=神戸市須磨区の須磨寺
法話の動画を収録する小池さん=神戸市須磨区の須磨寺
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 東京生まれの小池さんは公務員の家庭で育った。母親が須磨寺の先代住職、小池義人さん(故人)の長女で、孫の小池さんは夏休みになると里帰りで須磨寺を訪れていた。9歳の時、義人さんが訪問先のインドで急逝。「将来は坊さんになってくれ」と祖父から言われていた小池さんは、義人さんの葬儀にあたり、急遽(きゅうきょ)須磨寺で得度、剃髪(ていはつ)させられた、という。

 その後は東京に帰り普通の生活に。進学先も仏教系の大学ではなかった。地域創造学部で地域経済を研究。卒業後はまちづくりにかかわる一般企業への就職を望み11社から内定をもらったが、僧侶への迷いはあった。

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