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【田村秀男のお金は知っている】こけおどし極まる中国・習政権の「米国債売却」 日本はじめ同盟国とFRBがしっかり買い支え…共産党幹部悔しがる?

 米中新冷戦が貿易・ハイテクから通貨・金融へと広がる中、追い込まれた中国の習近平政権は共産党中央直属メディアを使って米トランプ政権に「米国債を大量売却する」との脅しを盛んにかけている。

 このメディアは党機関紙「人民日報」系列の「環球時報」の国際版の英字紙「グローバルタイムズ(Global Times)」である。3日付のネット版で、「米国との高まる緊張の中、中国は米国債保有を減らしそうだ」と報じた。読むと「中国は今年前半に米国債1060億ドル(約11兆2700億円)分を投げ売った」とし、さらに「中国は今後も正常な情勢の下で、徐々に米国債を売り、現在約1兆ドル以上の保有米国債を約8000億ドルに減らすだろう。ただし、中国は米国との軍事衝突のような極端なケースではすべての米国債を売り払うだろう」と、上海大学教授に言わせている。

 同ネット版は続いて1時間後に「持続不可能な米債務水準が問題の元凶」とする解説記事を流した。米政府債務が10月から始まる新会計年度中に国内総生産(GDP)を上回るから危険だ、というのだ。

 これらの記事に先立つ7月30日付では「ワシントンの目は北京に対し、もっと米国債を買うよう強いている」とする党御用専門家の寄稿を掲載した。

 トランプ政権は新型コロナウイルス不況対策のために巨額の米国債を発行して、米連邦準備制度理事会(FRB)が買い上げているが、政府債務の膨張のためにドル不安は免れず、ドル覇権が揺らぐ。トランプ政権が中国に対して敵対的な態度をとる背景には、中国に米国債購入を強いる狙いがある、という論旨である。なんのことはない、トランプ政権が米国債購入を中国に強要するという証拠や材料はなしだ。

 グラフは中国が2018年後半から米国債を減らしていることを示す。習政権は同時期に勃発した米中貿易戦争を受けてじわじわと米国債保有を減らしてきたわけだ。対照的に、日本が米国債を追加購入した結果、日本が中国を抜いて最大の米国債保有国になった。同盟国日本はさっさと中国による売却分を引き受けたのだろう。

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