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コロナ禍の今「心に伝わるもの作りたい」 郡山・高柴デコ屋敷の人形職人 橋本広司さん(74)

制作しただるまを手にする橋本広司さん。工房には作品がずらりと並ぶ=福島県郡山市(芹沢伸生撮影)
制作しただるまを手にする橋本広司さん。工房には作品がずらりと並ぶ=福島県郡山市(芹沢伸生撮影)
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 福島県郡山市の高柴地区では、約300年前の江戸時代・元禄年間から張り子の人形やお面、木彫りの三春駒などが作られてきた。当時、人形は「でく」や「でこ」などと呼ばれていた。今も残る4軒の工房からなる集落は「高柴デコ屋敷」と呼ばれ全国的に知られる。橋本広司さん(74)は、15歳から父親のもとで修業を始めて以来、この道一筋60年になる17代目の人形職人だ。

 主に手掛けているのは人型の張り子。工房にはひな人形や五月人形、歌舞伎や舞踊の人形などの張り子が所狭しと並ぶ。このほかにも、だるまや干支の縁起物、ひょっとこのお面など制作する張り子は約80種。

 張り子の木型は江戸の昔から代々受け継がれてきたものを使っている。「先祖が残した木型が800点ほどある。張り子作りの工程も300年変わっていない」というから驚く。

 張り子作りの工程はおおむね次のようになる。型枠に和紙を貼り乾燥▽和紙の一部を切り木型をはずす▽にかわで切れ目を貼る▽貝殻から作る白い顔料の胡粉(ごふん)とにかわを混ぜたものを重ね塗りする▽着色する-など。「完成までは1週間ほど。1年でいくつ作るかとか考えたことはないね」と笑う。

 張り子は親しみのある素朴さが持ち味。「干支の縁起物もあるが得意なのは人形。やっていて面白い。ひょうきんなものとか、おひなさまとか。でも、満足するものは決してできない」という。

 「先祖の心とか自然とかも受け止めないと。代々、続いてきたのはすごいこと。苦労もあったと思う。この『心』を作品に込めないといけない。でも、まだできていない」

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