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【エンタメよもやま話】香港の実業家に不思議な学位、中国に取り込まれる英名門大

新型コロナウイルス対策の功労者に勲章を授与する式典で演説する中国の習近平国家主席。中国共産党はあの手この手で各国の産官学の分野に入り込み、支配力を強めようと暗躍している=8日、北京の人民大会堂(共同)
新型コロナウイルス対策の功労者に勲章を授与する式典で演説する中国の習近平国家主席。中国共産党はあの手この手で各国の産官学の分野に入り込み、支配力を強めようと暗躍している=8日、北京の人民大会堂(共同)

 さて、今週ご紹介するのは、学術部門などソフトパワーでも多大な影響を及ぼしている中国に絡むお話です。

 中国政府が各国の大学などに設置している中国語の教育機関「孔子学院」について、マイク・ポンペオ米国務長官は8月13日、「中国共産党が全世界に向けて影響力を拡大するための宣伝工作を進める組織であり、中国政府と中国共産党の宣伝工作部門から資金提供を受けている」などと明言。米国内の同学院を統括するワシントンの「孔子学院米国センター(CIUS)」を大使館や領事館と同様の外国公館に指定するなど、監視を強化すると発表しました(8月14日付米CNN電子版など)。

 ご存じのように、中国政府はあの手この手で各国の産官学の分野に入り込み、支配力を強めようと暗躍していますが、孔子学院のようにその手口はどんどん巧妙化しています。ところが最近になり、そんな中国の工作に反発する動きが出始めているのです。今回の本コラムでは、そんな反発の動きの一例についてご紹介いたします。

 いつものように本コラムのネタ探しで欧米メディアの電子版を巡回していて、このニュースに接した時は驚きました。8月16日付の英紙ガーディアン(電子版)が報じたのですが、英の名門、オックスフォード大学が、中国当局と関わりのある香港の実業家に、公式には何の役にも立たない不思議な名誉学位を授与していたことが分かったのです。

 報道によると、昨年、上海で催された式典で、当時、同大学の教授だったアラン・ハドソン氏が、中国の立法機関、全国人民代表大会(全人代)の諮問機関のメンバーで、香港の大手不動産開発会社キンワイ・グループの創業者であるChan King Wai(チャン・キンワイ)氏に対し、同大学から「オックスフォード大からのベルト・アンド・ロード・アカデミシャン(Academician=学問的議論に長けた学者、大学で働く教育者の意味)」という、聞いたこともない称号(名誉学位)を授与したのです。チャン氏は中国本土で生まれ、1979年から香港に住み、不動産業や保険業で大きな成功を収めた人物です。ちなみに式典には、在英国総領事館の面々をはじめ、数十人の関係者が出席したといいます。

 既にご存じの方も多いと思いますが「ベルト・アンド・ロード(B&R)」とは、中国の最高指導者、習近平国家主席が進める外交・経済政策で知られる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」のことです。つまり、今回、同大学がキンワイ氏に授与した名誉学位は、「一帯一路」構想の推進などに寄与した人物に授与されるものなのだなと、多くの人々は思ったはずです。そして、同大から毎年、こうした名誉学位を授与されるのは本当に功績があったほんの一握りの人たちだけ。なので、チャン氏はきっと大喜びしたことでしょう。

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