PR

ニュース プレミアム

ドーピング違反から復帰の競泳、古賀淳也 振り返る「死」と隣合わせの日々

男子50メートル背泳ぎを制した古賀淳也。ドーピング違反による資格停止処分を経て、2年4カ月ぶりにレースに帰ってきた=東京辰巳国際水泳場(代表撮影)
男子50メートル背泳ぎを制した古賀淳也。ドーピング違反による資格停止処分を経て、2年4カ月ぶりにレースに帰ってきた=東京辰巳国際水泳場(代表撮影)
その他の写真を見る(1/2枚)

 久しぶりに触れる勝負の空気が心地よかった。ドーピング違反による2年間の資格停止処分を経て、競泳男子背泳ぎの古賀淳也(33、スウィンSS)が8月下旬に行われた東京都特別水泳大会で実戦復帰した。2年4カ月ぶりのレースを泳いだ古賀は、「自分たちの競い合う場で、全力を出した上で勝ち負けがはっきり出る。この2日間は非常に尊い時間だった。やっと帰ってこられた」と感慨をにじませ、来夏の東京五輪出場へ意欲を見せた。

 2016年リオデジャネイロ五輪代表で、09年世界選手権男子100メートル背泳ぎの金メダリスト。17年世界選手権では男子50メートル背泳ぎで銀メダルを獲得するなど、長く競泳界を引っ張ってきたベテランだ。

 そんな背泳ぎのスペシャリストに、悲報が届いたのは18年4月。世界アンチドーピング機構(WADA)の検査で禁止薬物が検出され、国際水泳連盟(FINA)から4年間の資格停止処分を通達された。その後、意図的な摂取ではなかったことが認定され、処分は2年間に短縮された。しかし、潔白を証明するまでは言い知れぬ絶望感を味わった。

 「水泳に関して真摯(しんし)に向き合って、何十年もやってきた。体の大きい選手にも、自分が持っているもので立ち向かうのが誇りだった。それが(この件で)『不正をした人間なんだ。黒なんだ』と判断される。その中で生きていかなきゃいけないことがショックだった」

 当時、製薬会社に所属していたこともあり、ドーピングには誰よりも気を付けていたはずだった。だからこそ、あらぬ疑いをかけられたことに深く傷ついた。

 「本当に“死”がすぐ隣にあった。ベランダを飛び越えれば楽になるのかなって」。外に出れば周りの目が気になり涙がこぼれた。朝起きてソファに座ると、気づけば夕方になっている。そんな生活がしばらく続いた。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ