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【ザ・インタビュー】舞台は「尖閣」から「北極海」へ 漫画家・かわぐちかいじさん

「日本人とは何か。日本の防衛の在り方とは…。考える姿勢は変わっていません」(小学館提供、吉澤士郎撮影)
「日本人とは何か。日本の防衛の在り方とは…。考える姿勢は変わっていません」(小学館提供、吉澤士郎撮影)
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 尖閣諸島(沖縄県石垣市)などが舞台の日中両国の戦闘をめぐり、それぞれの現場で力を尽くす人々のドラマを描いた「空母いぶき」。その“続編”「空母いぶきGREAT GAME」の舞台である北極海は温暖化などの影響で海氷が解け、国際社会が新たな航路開拓の可能性を注視しているエリアだ。

 「この海域は長年、米国とソ連・ロシアという東西陣営の最前線でありながら距離的に近い。パワーバランスを取るのが難しく、題材として面白い海域です」

 前作は構想当初、東南アジア海域を“本編”の舞台として想定。尖閣などをめぐる日中のつばぜり合いは「いわばプロローグのつもり」だったが、「いざ描き始めるとそんな生易しいものではなかった」。

 連載を続けるうちに、北極海への関心が高まった。

 「東南アジアが舞台だとやはり中国とのせめぎ合いになり、違いを出すのが難しい。ロシアを含む大国のせめぎ合いも描きごたえがあると思った」

 本作の舞台は前作から数年後の北極海。無人攻撃機や自動追尾ミサイルなど、最先端の兵器を駆使する現代の戦闘はどう行われるのか。政治家や外交官はどう動くのか。綿密な取材とともに俯瞰(ふかん)的に描く。ひょっとしたらあり得るかもしれない-。読んでいて説得力を感じるリアルな描写が、かわぐち作品の魅力である。

 調査研究のため派遣された護衛艦「しらぬい」の蕪木(かぶらぎ)艦長は、何者かから魚雷攻撃された民間船を守ったことで、米露など大国間の「グレート・ゲーム」に巻き込まれていく。本作の副題でもあるこの歴史用語は、19世紀の英露が中央アジアをめぐり一進一退の攻防を繰り広げた情報戦を、チェスに見立てたものだ。

 「武器を相手に突きつけながらも戦闘には至らず、バランスを取ることを強いられる。ゲームに近い感覚がある。世界の在り方、人間の在り方を面白く描けるんじゃないかな、という感触があった」

■ ■ ■

 実家は瀬戸内海の海運業。双子の弟の協治さんとともに、海と船に親しんで育った。「親父(おやじ)の船によく乗っけられた。船の感覚はリアルに表現できると思う」。中学から漫画を描き始め、上京後21歳でデビューを果たした。

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