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【ビジネス解読】新型コロナが試す国際協調 ワクチン争奪戦激化も

 こうした中、多国間の枠組みで製薬会社と契約を結び、ワクチンを確保しようという動きもある。

 WHOやワクチン普及に取り組む国際組織が共同で主導する「COVAX(コバックス)」は、参加国から集めた資金を製薬会社に提供し、ワクチンが実用化された場合に一定数の提供を受ける契約を結ぶ取り組みを進めている。

 COVAXを主導する国際組織の一つ、「Gavi」のトップを務めるセス・バークリー氏らは「安全で効果的なワクチンを大量に生産し、世界中に配る」と強調。世界全体で感染拡大が収まらなければ、国際的な貿易や経済活動、社会活動へのショックは残り続けると警鐘を鳴らす。

 また、多国間による枠組みはワクチンを開発する力がある国にとっても利点が大きい。ワクチン開発は不確実性が高く、現在フェーズ3にあるワクチンといえども実用化に至るとはかぎらないためだ。

 米シンクタンク、ピーターソン国際経済研究所のチャッド・ボウン氏らは米外交誌フォーリン・アフェアーズへの寄稿で、自国のワクチン開発能力を過信した取り組みについて「国民の健康をギャンブルに賭けることになる」と指摘する。

 ただし、COVAXは枠組みの詳細が固まっておらず、各国に対し、8月末までに参加表明するよう呼び掛けている段階だ。それだけに実際にCOVAXが軌道に乗るかどうかは予断を許さない面もある。

 課題の一つはCOVAXが実際にどれだけのワクチンを確保できるかだ。Gaviなどは8月7日、インドを本拠地とする世界最大級のワクチンメーカーのセラム研究所との間で、最大1億人分のワクチンを92の中低所得国向けに確保する取り組みを始めると発表した。このほか、アストラゼネカとも3億人分の調達で合意している。しかし、2021年末までに20億人分のワクチンを確保するという目標の達成は容易ではなく、Gaviも「まだまだやらねばならないことがある」と認める。

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