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「あつ森」と大原美術館がコラボで“自宅”にゴーギャン

日本初の西洋近代美術館、大原美術館=岡山県倉敷市
日本初の西洋近代美術館、大原美術館=岡山県倉敷市
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 新型コロナウイルスの感染拡大で4月から休館していた「大原美術館」(岡山県倉敷市)が8月25日に営業を再開する。空調の改修時期が重なったため休業期間が4カ月と長期化したが、この間、同美術館は“N高”や“あつ森”と連携し、コロナ禍でのアートの発信に取り組んできた。

入館者数5分の1に

 白壁の街並みが江戸時代の風情を伝える倉敷美観地区。大原美術館は、地区の中央を流れる倉敷川沿いに建つ倉敷観光の名所だ。昭和5年に実業家の大原孫三郎氏が開館した。前年に没した洋画家・児島虎次郎氏の「日本の若い画家に本物の名画を見せたい」とする意思を受け継いだ日本初の西洋近代美術館で、児島氏が海外で収集したクロード・モネの「睡蓮(すいれん)」、エル・グレコの「受胎告知」など、西洋絵画を中心に約3千点を収蔵している。

 国や自治体からの補助金を受けずに経営しており、近年は毎年30万人を集客。昨年度の入館者数は約31万5千人で、同館を運営する公益財団法人大原美術館の昨年度の年間収入は4億円弱に上った。

 だが、今年は新型コロナにより、4月11日から休館を余儀なくされた。もともと老朽化していた空調の改修が予定されており、時期が重なったことで休館期間は長期化した。副館長の森川政典さん(59)は「今までにない長期休館。稼ぎどころのゴールデンウイーク、夏休みがなくなった。厳しい経営を強いられている」と話す。8月25日に営業を再開するが、当面は入館者数を制限するため、今年度の入館者数は年間5万~6万人にまで落ち込む見通しだ。

「本物に触れられなくても」

 だが、苦境の中でもアートを発信しようという試みが模索された。

 7月、通信制高校の角川ドワンゴ学園N高校(沖縄県)と連携。授業の一環として同美術館と同校をオンラインで結び、生徒たちは美術館の学芸員の解説を受けながら作品を鑑賞した。

 オンラインゲームにも進出。ニンテンドースイッチ(任天堂)の人気ゲームソフト「あつまれ どうぶつの森」で、プレーヤーがゲーム内の自室に同美術館の収蔵作品を飾れるようにした。作品はポール・ゴーギャンの「かぐわしき大地」や、岸田劉生の「童女舞姿」などだが、順次作品を追加している。

 これまでも同美術館では、アプリで美術品鑑賞などができる「Google Arts&Culture」も活用しており、さまざまな形でアートを発信してきている。森川さんは「本物に触れるのが一番だが、今はなかなかそれがかなわない。まず関心をもっていただくきっかけになれば」と話している。

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