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全国選手権中止の金魚すくい AIアプリで飼育指導も

「昔は地域の祭りも多く、ひと夏で30万匹が取引されることもあった」と振り返る、やまと錦魚園の嶋田輝也さん=奈良県大和郡山市
「昔は地域の祭りも多く、ひと夏で30万匹が取引されることもあった」と振り返る、やまと錦魚園の嶋田輝也さん=奈良県大和郡山市
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 新型コロナウイルスの感染拡大は、夏の風物詩である金魚すくいにも影を落としている。全国有数の金魚の産地として知られる奈良県大和郡山市では、各地の夏祭りが相次いで中止となった影響で、金魚すくい用の「和金(わきん)」の出荷が低迷。来年用の金魚の飼育も心配されている。近年は金魚に見切りをつけ、高級品種やメダカの養殖にシフトする生産者もいる中、地元に息づく文化を絶やすまいと独自の取り組みを始めた関係者もいる。(木村郁子)

コロナで売り上げ激減

 大和郡山市によると、市内には金魚の養殖業者が36社あり、昨年はトータルで約5400万匹を出荷。だが、新型コロナの影響で、今年の売り上げは3月が平均34%減、4月も同41%減と軒並み苦境にあえいでいる。やまと錦魚園の嶋田輝也代表(56)は「外出自粛要請が出ていた期間中は、受注の電話が一度も鳴らなかった」と嘆く。

 同市の金魚養殖の歴史は江戸時代の享保年間(1716~36年)にさかのぼり、幕末には藩士の副業に。昭和40~50年代のピーク時には養殖業者が150社近くあったという。

 近年は養殖業者の高齢化や後継者不足などから廃業が相次ぎ、嶋田さんは「少子化や地域コミュニティーの変化もあり、需要は下降線をたどっている。金魚すくいに限界を感じ、高級金魚やメダカの養殖にシフトしている若い生産者もいる」と話す。

50世帯に飼育セット配布

 各地で祭りが開かれる夏場は書き入れ時だが、今年は事情が違う。市内でも、8月の恒例行事だった「全国金魚すくい選手権大会」が中止に。「金魚のまち」でありながら、地元の特産品に触れる機会はめっきり減った。そうした現状を憂い、金魚の歴史や生態に詳しい「金魚マイスター」の称号を持つ有志らが「金魚活性化グループ」を発足。新たな取り組みをスタートさせた。

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