PR

ニュース プレミアム

【酒の蔵探訪】橘倉酒造(長野) 300年以上続く醸造の技法を今に

秋の出荷に備え、日本酒を熟成させているほうろう製のタンク。奥行きのある味わいに変わっていく(橘倉酒造提供)
秋の出荷に備え、日本酒を熟成させているほうろう製のタンク。奥行きのある味わいに変わっていく(橘倉酒造提供)
その他の写真を見る(1/5枚)

 少なくとも江戸時代の元禄9(1696)年には、長野県佐久市で酒造業を営んでいた。当時の村役人がまとめた「家別長」が残っていて、「橘倉(きつくら)」という屋号の記載が見られる。創業このかた、320年以上にもなる酒蔵なのである。

 薬酒の「菊之泉(きくのいずみ)」を年末3日間にわたり限定販売する旨を知らせる広告チラシも保存されている。文政12(1829)年のもので、3色木版刷りだった。製薬業にも携わっていたことが知れる。

 この地は、酒造りにかなう寒冷な気候に恵まれているうえ、水は、八ケ岳山系から注がれる千曲川の伏流水が豊富にあり、酒蔵の敷地内で創業以来、湧き続けている。酒米の生産にも適していて、地の利はこのうえない。

 醸造技術も伝統の技が今に引き継がれ、杜氏(とうじ)の井上嘉正さんは「米麹造りも酒母造りも、あらゆる工程すべてで気を抜けません。温度管理も徹底しています」と話す。

 伝統を守り、次代に引き継ぐのは、歴史ある酒蔵の使命である。もっとも、そこにあぐらをかいていては時代に取り残されてしまうので、新たな試みに挑む気概も求められる。平成7年ころから秋と夏、冬と季節を限定して販売している純米吟醸の「無尽蔵」シリーズは、そんな覚悟が込められている。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ