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【志らくに読ませたい らく兵の浮世日記】巨匠エンニオ・モリコーネをしのび

らく兵
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 映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネが亡くなりました。91歳。映画音楽の作曲家のなかでも一番なじみのある名前でした。

 私の携帯の待ち受け画面はクリント・イーストウッドの横顔です。セルジオ・レオーネ監督の『続・夕陽(ゆうひ)のガンマン』という映画の画像を拝借しています。レオーネ監督といえば、イタリア製の西部劇を生み出した名監督。そのマカロニ・ウエスタンの土台となったのが、『荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『続・夕陽のガンマン』の三部作。

 これらの作品を借りて観(み)たときにはあまりに面白かったので、それぞれ2、3回ずつ観ました。どれも冒頭のテーマ曲が特に好きで何回も繰り返し聴きました。汗とほこりにまみれた西部劇にピッタリの曲ばかりで、何回聴いても飽きません。これらの音楽を手掛けたのが、エンニオ・モリコーネでした。

 クリント・イーストウッドの名前を売り出すことになったマカロニ・ウエスタン。これが当時の人たちの心をつかんだのは、レオーネ監督やイーストウッドの実力もさることながら、やはり音楽の力も大きかったでしょう。物語は理屈抜きに面白いし、主人公は格好いい。でも、もし音楽がエンニオ・モリコーネじゃなかったら、その面白さも全然違うものになっていたかもしれません。

 セルジオ・レオーネとエンニオ・モリコーネは小学生の頃から知り合いで、レオーネ監督の遺作となった『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』までコンビで映画を作り続けたそうです。なんだかこのエピソードだけで一本の映画になる気がします。

 このレオーネの遺作は、禁酒法の時代を生きたギャングの一代記で、4時間近くある長編です。主人公たちの少年期、青年期、老年期と3つの年代を行ったり来たりする物語。スケールの大きな映画と心に響く音楽。ただ、製作のお偉いさんから「分かりづらい」と判断されたのか、アメリカで公開された当時は、監督の意図に反して時間を短く編集されてしまったそうです。

 その際にはエンドロールでエンニオ・モリコーネの名前まで省かれてしまったとか。アカデミーの作曲賞をもらってもおかしくないすごい作品なんですけどね。また他の作品でも巡り合わせが悪かったのか、若い頃にはアカデミーはノミネートだけで受賞していない。それでも後年にはきちんと、アカデミー特別功労賞や『ヘイトフル・エイト』での作曲賞を受賞したという。何があろうとも、賞を獲る人は獲るんですね。

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