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【経済#word】コミットメントライン、新型コロナで苦しむ企業を支援

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 新型コロナウイルスの影響の長期化に備え、企業が事前に取り決めた範囲内で迅速に資金の借り入れができるコミットメントライン(融資枠)の設定や増額について金融機関と契約する動きが加速しており、5月の契約額は過去最高になった。外出の自粛に伴う需要の急減など事業環境の悪化が長引けば、大手企業でも資金不足で窮地に陥る可能性があるからだ。需要が回復するまでに時間がかかりそうな業界もあり、コミットメントラインの活用はさらに増えそうだ。

 「資金面では当面、問題はありません」。全日本空輸を傘下に持つANAホールディングスが6月29日に開催した定時株主総会で、片(かた)野(の)坂(ざか)真哉社長はこう強調した。5000億円のコミットメントラインや政府系金融機関からの借り入れなどで約1兆円規模の資金を確保したという。運航便が急減している一方で、機材の維持などで大きな固定費がかかる航空会社の資金繰りは容易ではない。片野坂氏は、株主の不安を解消したい思いをにじませた。

 コミットメントラインとは、融資を約束(コミット)する契約のことだ。あらかじめ決めた期間と金額の範囲内から、緊急時に資金調達できる。その代わり、企業は金融機関に金利とは別に手数料を支払わなければならない。金融機関と個別に契約するバイラテラル(相対型)方式と、複数の金融機関と同一条件で締結するシンジケート(協調型)方式がある。

 航空業界以外も、観光に関連する会社は需要の急減に苦しんでおり、融資枠設定や増額の動きが活発だ。

 ワシントンホテルは4月、30億円の融資枠契約を三菱UFJ銀行と締結したと発表した。無担保無保証で、契約期間は令和3年3月末まで。新型コロナの影響で宿泊予約のキャンセルが相次ぎ、資金不足に備えるために対応を協議してきた。同社幹部は「実際に借りなくても手数料は取られるが、安心料と考えたい」と話す。

 星野リゾートなどが出資する「星野リゾート・リート投資法人」は4月、既に設定している50億円の融資枠の契約期間を1年間延ばし、3年5月まで延長することを決めた。新型コロナの収束が見通せず先行きの不透明さが増す中、柔軟に資金調達できる体制を整えたい考えだ。

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