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動植物を後世に 生息地保護活動に取り組む 長野県希少種調査・研究会 南沢正史会長(70) 

絶滅の危機に瀕した動植物の保護活動に取り組んでいる南沢正史さん(松本浩史撮影)
絶滅の危機に瀕した動植物の保護活動に取り組んでいる南沢正史さん(松本浩史撮影)

 絶滅の危機に瀕(ひん)した動植物を後世に残すため、生息地などのデータを蓄積する活動に取り組んでいる。自然豊かな長野県を愛しているからこそ、登山者らの心ない採取や踏み荒らしなどに胸を痛めている。最近、「里山・高山で見た信州の希少種」(しなのき書房)を上梓(じょうし)した。(松本浩史)

 山梨県のとある山中にキバナノアツモリソウという希少な植物の群生地がありました。誰でも気軽に写真を撮れるような場所でしたが、数年後に無くなってしまった。30代のときです。

 当時は採取して持って帰り、自宅の庭に植え替える人も結構いました。盗掘が原因だったんです。こうした事態を二度と招いてはいけないと、保護活動に取り組むようになりました。

 たまたま、長野県が高山植物を保護するボランティアを募集していたので、登録の手続きをとりました。時間が許せば希少種の生息地に向かい、むやみに採取している人がいたらやめてもらうようお願いし、写真撮影に夢中になって踏み荒らしてしまうケースを見たら注意を呼びかけました。

 今も長野県希少野生動植物保護監視員を務めていて、年間200日くらい生息地に足を運び、こうした活動をしています。1人のときもあれば、信頼できる3~4人の仲間と行くときもあります。

 活動中は、監視員であることを示す腕章と身分証明書を首からかけています。注意をすると、素直に応じてくれる人もいれば、開き直るような態度をとる人もいます。

 こうした活動とは別に平成28年には、「希少種の会」を立ち上げ、今年4月からは「長野県希少種調査・研究会」と名称変更しました。約20人のメンバーは、野鳥や動物、植物、昆虫などに精通しています。私のようなリタイアした人もいるし、会社員や小学校の先生らがいます。

 希少種の生息状況の調査はもちろんですが、心ない採取を防ぐための巡視活動や観察会を開催するなどしています。メンバーは、会員制交流サイト(SNS)の無料通信アプリ「LINE」にグループ登録しているので、個々が活動の結果を報告し、情報を共有できるようにしています。

 アサギマダラというチョウが飛来する場所を長野市内に整備する計画を進めています。このチョウは、日本各地でみられるし、台湾などから飛翔(ひしょう)することでも知られています。群れて舞うチョウを観察すれば子供もきっと喜びます。

南沢正史(みなみさわ・まさふみ)】 昭和25年4月12日、長野市出身。法大卒。長野県内の産業系業界紙に勤務した。平成29年には、自然保護に対する活動が評価され、長野県知事から表彰を受けた。「希少種は生き延びる」(自費出版)の著書もある。

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