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地域の課題を解決するために起業支援 MAKOTO WILL社長 菅野永(かんの・ひさし)さん(30) 

「地方で創業者が生まれやすくなる仕組みをつくりたい」と語るMAKOTO WILL社長の菅野永さん(石崎慶一撮影)
「地方で創業者が生まれやすくなる仕組みをつくりたい」と語るMAKOTO WILL社長の菅野永さん(石崎慶一撮影)

 自治体と連携して地域社会の課題を解決する事業を展開する会社「MAKOTO WILL」(マコトウィル、仙台市)の社長を務める。同社は創業支援の「MAKOTO」(同市)が平成30年に地方創生事業部門を分社化して誕生した。地方自治体では人口減少や少子高齢化、若者の働く場が乏しいなどの課題を抱えている。「地域の課題を解決する手法として起業家を支援している。地方で創業者が生まれやすくなる仕組みをつくりたい」と語る。

 東北で24自治体と連携して事業を展開。宮城県丸森町では、起業サポートの拠点を開設し、町内の人材発掘と育成、町外からの起業家誘致に取り組んでいる。昨年10月の台風19号で被災した同町では、経営再建を目指す企業への副業人材マッチングを無償で行うなど復興支援も実施。また、宮城県のUIJターンの起業支援事業に取り組むほか、福島市では大学生向けの起業家教育事業を行った。

 仙台市出身。同市の東北大卒業後、地元の七十七銀行に入行して間もなく、モトクロスで事故を起こし大けがを負った。「あの時死んでいたと思ったら、何でもできる」という思いを強くし、「公務員として世の中に貢献したい」と新天地を求め、北海道庁に転職した。

 道庁では過疎化や人口減少が進む市町村の行財政支援などに携わった。中でも印象に残るのは財政再生団体の夕張市を担当した経験だ。「何とか役に立ちたいと思ったが、課題があまりに大きく、自分の力ではどうしようもなかった」と無力感を覚えたという。

 そこで環境を変え、ベンチャーで自分を鍛えようと、27年にMAKOTOに転職。現在の会社には設立時に自ら立候補して社長になった。

 公務員とベンチャーの経験を踏まえ、仙台市の国家戦略特区の規制改革メニューで官民間の人材流動化を促す仕組みに着目。国家公務員が一度退職して民間企業に就職し、再び官庁に戻っても退職手当に不利が生じない措置が取られる特例で、国家公務員の転職先企業に認定された。「ベンチャーで活躍できる優秀な公務員がいると思うので、能力を発揮してほしい」と期待を寄せる。

 新型コロナウイルスの感染拡大は地域経済に大きな打撃となった。「自治体は地域の事業者をどう支援すかで困っている。事業者がお金の支援を受け、一時的に延命できたとしても、アフターコロナに対応できなけば経営は継続できない。ビジネスモデルの変革支援を提案していきたい」と使命感をみなぎらせる。(石崎慶一)

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