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女将が手がけた宿泊者限定純米吟醸 コロナ禍で一般販売も 

 「関西の奥座敷」と呼ばれる福井県あわら市の温泉地「あわら温泉」。新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言により、各旅館は休業を余儀なくされた。宣言が解除され、世間は少しずつ日常が戻りつつあるが、今後どれだけ宿泊客が回復するかは見通せない。こうした窮地に、旅館の女将(おかみ)たちが手がけた純米吟醸酒「女将」が一筋の光明になろうとしている。

「ここでしか飲めない」

 「女将」は、北陸新幹線が石川県金沢市まで延伸し、あわら温泉も開湯130周年を迎えるという節目の年の平成27年に生まれた。旅館13軒の女将でつくる「あわら温泉女将の会」がこの機運を盛り上げようと企画し、女将たちの手で作り上げたことから、こう名付けられた。

 原料の酒米を地元産でまかなっていることも特徴だ。

 「女将」が作られたころ、あわら市を含む坂井平野一帯では国営・県営灌漑(かんがい)排水事業のパイプライン化が進んで水田に冷たい水を供給できるようになり、酒米の山田錦が栽培できる環境が整った。

日本酒「女将」をアピールするあわら温泉の女将たち=福井県あわら市
日本酒「女将」をアピールするあわら温泉の女将たち=福井県あわら市
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 酒に使う一部の酒米は女将たちが田植えから稲刈りまで携わり、福井県坂井市の酒蔵「久保田酒造」の協力を得て醸造し、これまで毎年仕込んできた。

 フルーティーで飲みやすい甘口、すっきりとした口当たりで料理に合う辛口の2種類。酒店などでの販売はせず、「ここでしか飲めない」と掲げて年間5千本を温泉の宿泊客向けに提供してきた。

6月も休業余儀なくされ

 だが、今年は新型コロナの感染拡大で状況が一変した。

 緊急事態宣言で人の往来が自粛され、福井県はゴールデンウイーク中、行楽目的の宿泊施設について休業を要請。あわら温泉の旅館などが加盟する「芦原(あわら)温泉旅館協同組合」は県の要請への協力を決め、加盟する14軒が書き入れ時の大型連休に休業した。

 後に宣言は解除されたが、しばらくは県をまたいだ移動の制限が呼びかけられるなど、観光業界を取り巻く状況は厳しく、全面再開が困難だったり、6月中も休業を続けたりする旅館もある。

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