PR

ニュース プレミアム

【一聞百見】退屈じゃない! 邦楽器で日本の良さを知って 箏奏者・片岡リサさん

「箏の音色に触れていただく機会をできるだけ多く作りたい」と話す片岡リサさん=大阪市浪速区(前川純一郎撮影)
「箏の音色に触れていただく機会をできるだけ多く作りたい」と話す片岡リサさん=大阪市浪速区(前川純一郎撮影)
その他の写真を見る(1/7枚)

 箏(こと)というと、正月のテレビなどから流れてくる「春の海」の雅(みやび)な音色を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。残念なことに、おおかたの日本人の箏の鑑賞歴は、そこでストップしてしまっている。それなら一度、片岡リサさんの箏曲(そうきょく)を聞いていただきたい。美しく、激しく、清らかで、しかも現代的。まるで天上の音楽ともいうべき心地がする。「箏の音色には日本人の情感や精神性があります」。そう語る片岡さん自身、今回のコロナ禍で改めて、音楽の力を実感したという。日本の音楽の魅力とは-。

(聞き手 亀岡典子 編集委員)

■ライブ配信で箏の音色の力を実感

 --新型コロナウイルス感染拡大は、多くのアーティストの活動に影響を与えています。片岡さんも演奏会が中止になるなどしましたか

 片岡 3月に予定していた韓国でのコンサートがなくなりましたし、アウトリーチとして続けてきた子供たちへの箏の普及活動も中止になりました。いまは家におこもり状態です。

 --お稽古三昧の毎日

 片岡 それが、気持ち的に落ち込んでしまって、なかなかそういう気になれなくて。もちろん、箏の稽古は毎日していないと手が動かなくなりますのでやっていることはやっているんです。でも、どうしてもモチベーションが上がらなかったですね。

 --いつも明るい片岡さんが落ち込んだのですね

 片岡 大阪に住んでいるので平成7年の阪神・淡路大震災も経験しているんです。あのときも同じように演奏会がなくなりました。でも、まだ先が見えました。ところが今回は、人が集まれないので演奏会が中止になるという、自分ではどうすることもできない事態で、しかも先が見えなかった。鬱々とするばかりでした。でも最近、気持ちが上向きになってきて。

平城遷都1300年記念式典で、正倉院に伝わる箏の復元箏を、当時の衣装で演奏した片岡さん=平成22年10月、奈良市(本人提供)
平城遷都1300年記念式典で、正倉院に伝わる箏の復元箏を、当時の衣装で演奏した片岡さん=平成22年10月、奈良市(本人提供)
その他の写真を見る(2/7枚)

 --何があったのですか

 片岡 インターネットで箏の演奏を発信するようになったんですよ。知り合いの演奏家が続々とライブ配信するようになって、見ているうちに「楽しそうだな、自分もやってみようかな」って。最初は配信のためのきちんとした機材もありませんし、迷っていたんです。でも、自分にできる範囲でやればいいんじゃないかなと、短い曲を中心に配信しています。そうしたら意外にたくさん反響があったんです。しかも邦楽に興味のない方々が「楽しみにしてます」と、気軽に聞いてくださることもわかってうれしくなりました。

(次ページは)挑戦心をかきたてる楽器…

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ