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次世代のがん治療BNCT開始 民間病院で世界初 保険診療も可能に 福島・郡山

BNCT治療のイメージ(南東北BNCT研究センター提供)
BNCT治療のイメージ(南東北BNCT研究センター提供)
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 福島県郡山市の一般財団法人脳神経疾患研究所(南東北グループ)は、「次世代の放射線がん治療法」として注目を集めるホウ素中性子捕捉療法(BNCT)による治療を、民間病院としては世界で初めて、同市の南東北BNCT研究センター(高井良尋センター長)で開始したと発表した。

 BNCTは最先端の放射線がん治療法のひとつ。ホウ素化合物を患者に投与しがん細胞に取り込ませ、そこに中性子を照射すると、核反応が起きがん細胞が破壊される。発生する放射線が飛ぶ距離は細胞ひとつ分で、正常な細胞への影響が少ないという。

 治療は基本的に1回で照射時間は40~50分程度。外科手術や他の放射線治療が難しいがんなどにも効果的といい、器官や臓器の切除を行わないため、生活の質を維持したまま治療ができるメリットもある。BNCTは日本がリードしてきたがん治療とされる。

 同センターのBNCT装置は、京都大学と住友重機械工業が共同開発。平成28年から30年まで、首から上の頭頸部(とうけいぶ)にできたがんなどの臨床試験を実施した。

 同センターのBNCT装置で行った頭頸部がんの臨床試験は21例。90日目の局所効果を調べたところ、がんが消えた「完全奏功」は5例、30%以上小さくなった「部分奏功」は10例で、がんが縮小、もしくは消滅した患者の割合を示す「奏功率」は71・4%だった。2年生存率は85%で、患者に生じた有害事象はほとんどが軽かったといい、高井センター長は「有効で安全な治療」と説明している。

 今年3月、BNCT装置と薬剤が厚生労働省に薬事承認され、5月26日に初めての治療が行われた。患者は左中咽頭がんの50代男性。数年前から手術や放射線治療などを行ってきたが再発を繰り返し、通常の治療の手立てはないと判断されていた。治療結果について高井センター長は「非常にうまくいった」と話した。

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