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【川村妙慶の人生相談】突然の帰国で生活一変してつらい

イラスト・千葉真
イラスト・千葉真

相談

 2月に夫の海外勤務先の中国から日本に一時帰国しました。転勤は家族一緒にと決めていましたが事態が変わり、今は夫だけ、現地にいます。夫を異国に1人にしていることが申し訳なく、悔やむばかりです。

 子供たちもようやく現地の学校に慣れた直後の帰国でした。新型コロナウイルスさえなければそのまま駐在先で暮らしたかったし、今も戻りたい。しかし帰国後、周囲の人から「脱出できてラッキーだったね」と言葉をかけてもらう中、そんな本音は誰にも言えずにいます。

 夫は「今を頑張ろう」と前向きに言ってくれていますが、突然の変化に戸惑うばかり。どんな心持ちで過ごすべきでしょうか。

(40代、主婦)

回答

 ようこそおたよりくださいました。家族と暮らしたいという思いに、先の見えない不安も重なっているのですね。

 あなたはなぜ不安なのでしょうか。今までの生活が一変したからですか? 予定していたことが変わったからでしょうか?

 仏教は人生が「諸行無常」だと教えてくれます。「諸行」とは、あなたに関わるすべてのことです。「無常」とは、常に変化してとどまることがないということです。自然界はもとより、あなたの生活も肉体も精神もすべて刻々と移り変わっています。 こうなってほしいと思ったことも、この地球上に住む以上、変化しているのです。 それじゃあ「今はいろいろ諦めろということなの?」と思いますよね。そうではありません。

 最近、世界地図を見るようになりました。すると、実際には国を隔てる“壁”なんてないことに気づきます。ご主人とあなたとお子さんは、暮らす国は違っても、地球規模で見るとつながっているのです。離れていても、隔てるものはないのです。

 浄土真宗の宗祖・親鸞聖人は、「障りおおきに徳おおし」とおっしゃいました。自分にふりかかる障害(障り)は必ずある。しかし、阿弥陀様の救いにより「障りが人生を豊かにする種と変わってくる」ということです。

 まさに、あなたは思い通りにならない現実(障害)にぶつかり不安を抱えていらっしゃる。でも、決して悪いことばかりではありません。離れて暮らすご主人の「今は頑張ろう」との励ましは、何よりも心強い。離れていてもお互いに寄り添われています。少し的外れに感じられる周囲のご友人の助言からも新たな視点が得られるかもしれません。今回の事態で人々の生活や価値観は変わりました。新しい声に耳を傾けてみてください。大きな発見につながるといいですね。

回答者

川村妙慶 僧侶兼アナウンサー。昭和39年生まれ。ラジオのパーソナリティーとして活動するほか、ブログの法話を日替わりで更新している。著書に「持たない暮らしのすすめ-本当の幸せを得るための人生の法則」(海竜社)、「人生後半こう生きなはれ」(講談社+α新書)など。

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