PR

ニュース プレミアム

【日本語メモ】寸暇を惜しんで仕事に没頭

 文化庁は国語に関する世論調査を毎年度行っており、前年度分を発表しています。平成7年度分からあります。文化庁のウェブページで閲覧できますが、ニュースになりやすい誤用表現の実例以外にも、読書の実態、電子書籍の活用状況、新しい表現、メールの書き方など、毎回さまざまな項目について調べていて興味深いです。

(1)彼は世間ずれしているので、発言が率直すぎる。

 「世間ずれ」は「世間にあって苦労し、悪賢くなっていること」(広辞苑)。平成25年度の「国語に関する世論調査」によると、「世の中の考えから外れている」と答えた人が55.2%いました。本来の「世間を渡ってずる賢くなっている」は35.6%と、もはや少数派です。例文のケースでは、「世間離れ」の方が文脈に合っていると思います。もっとも、「世間離れ」を「きつい言い方」ととらえる人もいるかもしれません。会話なら「少し、天然が入っている」の方が、柔らかく聞こえるかもしれませんね。

(正解例)彼は世間離れしているので、発言が率直すぎる。

(2)「天地無用」と書かれた荷物なので、上下逆に運んで良い。

 「天地無用」は運搬する荷物に記載する用語で「~この荷物を取り扱うのに、上下を逆にしてはいけないという意」(広辞苑)。「無用」を「必要でない」と解釈すると「天地が逆でもよい」となってしまいますが、この場合の「無用」は「してはならないこと」という意味です。

(正解例)「天地無用」と書かれた荷物なので、上下を守り運ぶ。

(3)寸暇を惜しまず、受験勉強に励む。

 「寸暇を惜しむ」は「わずかの暇(時間)も無駄にしない」という意味。22年度の「国語に関する世論調査」によると、誤用である「寸暇を惜しまず」を使う人が57.2%に及んでいます。逆の意味になりますが、否定形であることがまず誘引するのでしょうか。それから、「時間を惜しまず」「努力を惜しまず」などから連想してしまうのかもしれません。

 「惜しむ」は「失われて残念に思う」の意味ですから、このように置き換えて読めば誤用は防げる気がします。

(正解例)寸暇を惜しんで、受験勉強に励む。

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ