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【花田紀凱の週刊誌ウオッチング】〈771〉火事場泥棒を許すな

中国公船の領海侵入が相次ぐ尖閣諸島周辺(鈴木健児撮影) 
中国公船の領海侵入が相次ぐ尖閣諸島周辺(鈴木健児撮影) 

 〈本誌は以前から「命か経済か」ではなく、経済もまた命に直結するのだ、と訴えてきた。新型コロナウイルスに対するゼロリスクをめざせば、その分ほかのリスクが上昇する〉

 『週刊新潮』(5月21日夏端月増大号)の特集の中で自画自賛しているが、たしかに『新潮』は比較的早い時期からこの点を衝(つ)いてきていた。慧眼(けいがん)というべきだろう。こういう大人の視点が『新潮』の真骨頂だ。

 で、今週のトップは「『安倍総理』は責任逃れ! 『尾身茂・専門家会議』に『社会の命運』を丸投げされた日本の悲喜劇」。

 精神科医の和田秀樹氏はこう言う。

 〈「専門家会議や政府、それにマスコミも、グループシンク(集団浅慮)の状態に陥り、ほかの意見を受け入れなくなっています。アメリカの社会心理学者、アーヴィング・ジャニスによれば、そうなると現在選んでいる選択肢の危険性を検討しなくなってしまう。また集団免疫の獲得など、いちど否定された代替案の再検討も一切しなくなる。感染予防のことしか考えず、経済がボロボロになったときの対応策を、考えなくなってしまうのです」〉

 「集団浅慮」の病巣はとりわけテレビに見られるという。

 〈PCR検査が少なすぎる、と不安を煽(あお)って視聴率を稼ぐのが目的であるとすれば、その罪は重すぎる〉

 『週刊現代』(5/16)のトップは「日本の感染者数 実は『760万人超』という真実」。

 が、推計の元データがあまりに少な過ぎて信憑性に欠ける。『現代』らしい飛ばし記事だ。

 『週刊文春』(5月21日号)、特大ワイド「コロナの主役と悪役」はゴシップ記事を集めたもので気楽に読めるだけ。

 「中国の火事場泥棒を許すな」は目次の扱いがあまりに小さいので危うく見落とすところだった。

 期待したが、中身はすでに月刊『Hanada』や『正論』で取り上げていることの焼き直し。『文春』らしい掘り下げがほしかった。

  (月刊『Hanada』編集長)

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