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地方劇場からつかんだミス・サイゴン 上演中止も「めげない」

上野哲也さん(提供写真)
上野哲也さん(提供写真)
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 新型コロナウイルス感染拡大の影響で、全国8都市で上演が予定されていた人気ミュージカル「ミス・サイゴン」(東宝)は全公演が中止となった。地方劇場で下積み時代を送り、存在感のある米兵、ジョン役をつかんでいた上野哲也さん(40)は、自宅でトレーニングを続ける日々。「地方劇場で培った経験が、どんなことにもめげない自信につながっている」と話し、再起を期す。

地方の経験いまに

 上野さんは千葉県出身。舞台俳優としての出発点は専門学校「舞台芸術学院」(東京)に通っていたころ、劇団「わらび座」(秋田県)のミュージカル「菜の花の沖」と出合ったことだった。作品で演じられる「ソーラン節」に感動。20歳で同劇団に入団し、研究生を経て、ジェームス三木さん脚本・演出の「つばめ」で初舞台を踏んだ。

 「年間で約250公演あり、苦労も多かったですね。全国ツアーで北海道から九州までの長距離移動に加え、舞台の設営、解体もありました。たくさんの小中学生にソーラン節を教えたりもしましたよ」

 こうした経験がいまに生きているといい、「どんな危機に見舞われても『大丈夫』といったん受け止める心構えが養われたと思います」と話す。平成20年、愛媛県東温市の「坊っちゃん劇場」でわらび座制作のミュージカル「龍馬!」が上演。初めて主役に抜擢(ばってき)され、坂本龍馬を務めた。

 歌唱力に定評があるが、「もともと音痴だったんです」と意外な告白も。「どうすればもっと歌がうまくなるのだろう」と考え、歌唱方法だけでなく、体の筋肉のつけ方や骨格まで徹底的に研究。試行錯誤を繰り返して歌うことが、いつしかライフワークになったという。

 こうして地方で培った歌唱力と演技力で、俳優にとって難関中の難関といわれるミス・サイゴンのオーディションに挑んだ。

対照的な役柄

 ミス・サイゴンはベトナム戦争をテーマに、社会の矛盾や人々の葛藤をえぐるように問う人気作品。1989年にロンドンで初上演され、全英、全米で大ヒットした。日本では92(平成4)年に初上演され、通算上演回数は1463回を重ねる。

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