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新型コロナ禍で摘まれなかったイチゴの行き先

粒がそろって実ったイチゴ。今年もイチゴ狩りのシーズンを迎えたが…=福井県高浜町(ジョリーファーム提供)
粒がそろって実ったイチゴ。今年もイチゴ狩りのシーズンを迎えたが…=福井県高浜町(ジョリーファーム提供)
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 今年の春休みやゴールデンウイークは、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言で、外出自粛が要請された中で過ぎていった。本来はシーズンだったはずの観光イチゴ農園も休園を余儀なくされたが、観光客らが摘んで味わうはずだったイチゴはどうなったのだろうか。

イチゴ狩り中止

 4月13日から臨時休園した福井県高浜町のイチゴ農園「海辺のいちご畑」。運営するジョリーファームの代表社員、酒井輝さんは「お客さんや従業員の健康には変えられない」と話す。

 同園は5千平方メートルの敷地に農業用ハウス4棟が並ぶ。栽培しているイチゴの半分はイチゴ狩りの観光用、残り半分は地元スーパーや菓子店に出荷する分だ。

 イチゴ狩りは通常1~6月の営業だが、今年の場合、新型コロナ禍で4月の予約が次々と減ったため、新たに地元農協に出荷を開始。休園後は観光用分も農協向けに回しているが、収穫には人手が必要で、短期アルバイトを4人増やしたため、経費も増えている。

 売り上げは前年同月比で3~4割減少。だが、政府の緊急経済対策で含まれる持続化給付金は、1カ月の売り上げが前年同月比で半分以下になった事業者が対象だ。

 酒井さんは「給付金対象なのか、つらい状況だ」と不安を抱くが、「予約してくれていたお客さんには、また来年のイチゴを楽しみにしてほしいと言いたい」と前を向いている。

スーパーと交渉

 福井県園芸振興課によると、県内のイチゴの観光農園は8カ所あり、この十数年で増えてきたという。

 米どころだった福井だが、国の減反政策で転作が進み、農業用ハウスを使った園芸農業が広がった。そのなかで、高設栽培という地面より高い位置で養液を与えてイチゴを育てる方法が確立されて、観光施設も兼ねたイチゴ農園が設けられるようになった。

 あわら農楽ファーム(同県あわら市)も4月6日から、イチゴ農園「農楽里(のらり)」を休業にした。同ファームは「観光向け一本でやってきた農園だった」が、休園を前に急遽(きゅうきょ)、卸先としてスーパーと交渉し、販売にこぎつけた。

 「販売用は粒がそろわないといけない。収穫がより大変」(同ファームの担当者)と苦労はあるが、スーパーでの販売は好評を得ているといい、「農楽里の名前を知っている人も多く、喜ばれている」と話す。また、サイズがそろわなかった実はジャムに加工して販売する予定だ。

パンや和菓子にも

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