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【深層リポート】千葉発 虐待再発防止へ児相2増 「質の高い職員確保」の声も

千葉県の児童相談所の再編計画
千葉県の児童相談所の再編計画
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 平成31年1月24日に千葉県野田市の小学4年、栗原心愛(みあ)さん=当時(10)=が両親から虐待を受けて死亡した事件は、虐待の凄惨(せいさん)さと同時に、県柏児童相談所や野田市教育委員会などの一連の行政対応の不備を明らかにした。事件を検証した県の検証委員会の報告書をふまえ、県社会福祉審議会の専門分科会は3月16日、児相を2カ所増設する新たな区割り案を決めた。県は、同審議会からの答申を受けた後、用地選定などを進め、児相を新設し再発防止につなげたい考えだ。

管轄区域見直し

 東京都に隣接する県北西部を管轄する柏児相は昨年12月時点で全国に215カ所ある児相のうち管轄区域人口が130万人を超える12児相の1つだ。柏児相では常勤の児童福祉司や児童心理司、非常勤の職員ら計140人が1653件(平成29年度の受付件数)の事案に対処している。

 県内の児相の実情を知る県職員は「柏児相は最も忙しい部署の1つ」と打ち明ける。虐待された児童らを保護する一時保護所の定員超過も常態化。県の検証委員会の報告書でも、児相の人員確保と早期の管轄区域見直しが指摘されていた。

 事件から約1年となる今年1月20日、森田健作知事が県社会福祉審議会に児相の管轄区域見直しを諮問し、同審議会専門分科会で具体的な検討が進められていた。

4~5年後めど

 専門分科会では、事件後、独自に児相設置を表明した中核市の船橋、柏両市の動向や、全国の都道府県が管轄する児相の状況を踏まえた再編計画を議論。全国の都道府県所管の児相の管轄人口の平均53万2千人や政令指定都市や中核市の児相も含む全国平均の58万7千人を目安に、管轄人口を減らすため県の児相を2つ増やすこととした。

 分科会に県が提示した区割り案は3つ。分科会として、松戸、鎌ケ谷両市に1つ、成田市など9市町に1つの児相を作り、県管轄の児相を現状の6カ所から8カ所に増やすことを決めた。分科会の委員からは「増設しても機能的に動けない児相では仕方ない」などと質の高い職員の確保を求める声も出た。

 職員の確保と質を心配する委員の声に対し、県の担当者は「職員の採用にも力を入れる」と強調する。今後、県有地などから用地選定を進め、4~5年後をめどに新児相を作り、児相機能の強化につなげたい考えだ。

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