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疫病退散の祈り「祇園祭」がコロナで一転、本義問う機会に

昨年夏の祇園祭山鉾巡行。58年ぶりの中止となった=令和元年7月、京都市中京区(永田直也撮影)
昨年夏の祇園祭山鉾巡行。58年ぶりの中止となった=令和元年7月、京都市中京区(永田直也撮影)
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 日本三大祭りの一つで、疫病退散の祭りとして知られる八坂神社(京都市東山区)の「祇園祭」が、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、大きな変容を余儀なくされている。祭りのハイライトとなる山鉾(やまほこ)巡行と神輿渡御(みこしとぎょ)は中止、予定されていた神事は、感染防止対策仕様に形を変えて粛々と執り行う。「今年は歴史に残る1年になる」と関係者。祈りを続けてきた祭りの形をどう表すのか、知恵の絞りどころだ。(田中幸美)

神賑わいは人賑わい

 「(理事長に)就任してはじめての祭りをこのような形で迎えなくてはならないとは残念で仕方ない」

 4月20日に八坂神社で開かれた記者会見で、山鉾巡行中止を発表した祇園祭山鉾連合会の木村幾次郎理事長(71)は無念の表情を浮かべた。木村さんは昨年11月に理事長に就任したばかりだ。

 山鉾巡行は、疫病をもたらす疫神をお囃子(はやし)や踊りなどで引き付けて山鉾に集める「神賑(にぎ)わい」の一面がある。ただ、このにぎわいは神だけでなく人(観光客)も引き付けてしまう。多くの人が集まる状況を避けるための巡行中止だった。

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 祇園祭と疫病の歴史は古く、明治12(1879)年~28(1895)年には計4回、コレラの流行により祭りの前倒しや延期をした過去がある。

 しかし、同連合会の大嶋博規(ひろき)副理事長(64)が「そもそも時代が違う。祇園祭は1カ月も続く。秋に移行しようにも、道路使用許可が下りない」と話すように、今回は延期の選択肢は全くなかったという。

34町の温度差

 開催をめぐっては、山鉾を出す34の山鉾町に温度差もみられた。

 初めて各山鉾町の代表者を集めた会議では、「やろうという前提で会議をやるとは何事か」という声が上がると、有力な山鉾町の代表者が「疫病退散が本義なのにやらないでどうする」と一喝。会場が静まりかえったという。

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