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【経済#ワード】新型コロナで翻弄された令和2年度の補正予算案とは

国の一般会計税収と歳出総額 通称 「ワニの口」
国の一般会計税収と歳出総額 通称 「ワニの口」

 政府が27日、国会に提出した令和2年度の補正予算案は、新型コロナウイルスの急速な感染拡大に対応し国民1人当たり現金10万円の一律給付を実施するため、一度閣議決定した予算案を大幅に組み替える前例のない対応となった。歳出規模は25.6兆円、緊急経済対策の事業規模は117.1兆円といずれも過去最大だ。実際の政府支出を表す“真水”の部分は事業規模の2割程度とあって見た目ほど実効性があるかには疑問符が付くものの、赤字国債の発行増大で財政悪化の懸念もぬぐえない。

 補正予算案は20日の国会提出を予定していたが、閣議決定後、“目玉”だった収入激減世帯への30万円の現金給付について、公明党の山口那津男代表が補正予算案を組み替えて所得制限なしの一律10万円給付とするよう安倍晋三首相に強く要請。首相は公明党に歩み寄り、予算案を組み替えるよう麻生太郎副総理兼財務相らに指示したという経緯がある。

 「普段であればあってはならない。異例中の異例でやむを得ない」。自民党の鈴木俊一総務会長は20日、こう語った。鈴木氏が言うように、一度決定した補正予算を組み替えるのは、過去に前例がないまさに異例の事態だ。

 当初予算でもこれまでわずか3例しかない。直近では毎月勤労統計の不適切調査問題により閣議決定をやり直すことになった平成31年度当初予算案の例があるが、一般会計に6.5億円を追加計上したにとどまる。今回の追加計上額は9兆円弱と桁違いで、目玉の政策について抜本的に予算を組み直すのは初めてだ。

 政府は年末に翌年度1年分の予算を組む。これを当初予算といい、経済情勢の悪化や自然災害への対応として年度途中で追加的に必要になった経費を計上するのが補正予算だ。そのため、補正を組むのは当初予算編成時に予見できなかった事態に対応するためのケースが多い。4月中の編成自体がリーマン・ショック後の21年度、東日本大震災後の23年度に続く事態だ。

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