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感染と誹謗中傷恐れ帰宅できない医師 地方病院も極限

 新型コロナウイルスの感染拡大で、感染者を受け入れる医療機関の危機感が高まっている。マスクや防護服といった医療装備品は不足し、感染防止などの観点から自宅に帰れない医師もいる。家族と面会ができなくなった入院患者らのストレスも募る。こうした状況は大都市圏だけでなく地方にも広がり始めているようで、医療関係者からは「行政機関がしっかりとバックアップしてほしい」と悲鳴にも似た声が上がっている。

患者のストレスも増加

 「なんで家族に会わせないんだ!」

 4月上旬、岡山県の感染症指定医療機関に指定された病院のナースステーション。20代の女性看護師は、電話口で入院患者に怒鳴られて謝る同僚の姿に、患者たちのストレスが増えているのを感じとったという。

 この病院では感染拡大防止のため、3月に入院患者との面会を禁止した。着替えなどの差し入れは、看護師らが運搬役を務める。ただ、長期入院患者の中には家族との面会を楽しみにする人も多く、ナースステーションまでやってきて抗議する患者もいたという。

医療関係者らが委員として出席した岡山県感染症対策委員会=4月21日、岡山県庁
医療関係者らが委員として出席した岡山県感染症対策委員会=4月21日、岡山県庁
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 この病院が新型コロナの感染者を初めて受け入れたのは3月下旬。一時的に病棟を隔離扱いとし、経路となるエレベーターや階段を封鎖した。女性は「やはり怖かった」と振り返る。カルテも他の患者と異なり、担当外の看護師はアクセスできないといい、情報の扱いも厳重だった。

 物資も不足してきた。かつては「1日に20枚くらい使っていた」というマスクも、今は貴重品。口元にガーゼをあてて交換しながら1日1枚で乗り切り、持ち帰ったマスクを家で洗って使い回ししている。

 女性は「まだ在庫はあるけれど、いつなくなるかもわからない」と、不安を募らせている。

「防護具もう足りない」

 4月21日、岡山県庁で開かれた「岡山県感染症対策委員会」でも切実な声があがった。特に指摘が多かったのは、ガウンやエプロンといった個人用防護具(PPE)の不足だ。

 川崎医科大学(同県倉敷市)の尾内一信教授は「感染者の割合は東京の20~30分の1の規模だが、PPEはもう足りていない。長期戦になると感染管理ができなくなる」と危機感を募らせた。

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