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【一聞百見】棋士になったユーチューバー「アゲアゲさん」 将棋棋士 四段・折田翔吾さん

棋士編入試験に合格し、記者会見で撮影に応じる折田翔吾さん=2月25日、東京都渋谷区の将棋会館(佐藤徳昭撮影)
棋士編入試験に合格し、記者会見で撮影に応じる折田翔吾さん=2月25日、東京都渋谷区の将棋会館(佐藤徳昭撮影)
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 「将棋ユーチューバー」として活動しながら、プロ棋士編入試験に合格し、4月から棋士となった折田翔吾四段。ネット上では「アゲアゲさん」と呼ばれ、プロになる前からすでに4万人以上のチャンネル登録者がいる人気者だ。かつて棋士養成機関「奨励会」に所属したが、26歳のころ、棋士になる夢がいったんは破れた。しかしその夢をあきらめずに将棋を続けられた原動力は何か。大阪市内の折田さん宅を訪ねた。

(聞き手 中島高幸 文化部記者)

■プロ編入試験に合格

 「まだ信じられない気持ちです。奨励会を退会して以来、亡霊のように将棋にしがみついているだけの存在だったのに…」。折田さんが挑んだ棋士編入試験は、若手棋士5人との五番勝負を戦い3勝すれば合格。2勝1敗で迎えた2月の第4局の相手は、本田奎(けい)五段(22)で、プロ入りから史上2番目の早さでタイトル戦に挑戦した俊英だ。東京都渋谷区の将棋会館で行われた対局は、持ち時間3時間を先に折田さんが使い果たしたが、冷静に難解な寄せ合いを制した。この様子はインターネットテレビ番組でも中継され、話題となった。「後でネットで検索したら、盛り上がっていてうれしかったです」としみじみと語った。

棋士編入試験第4局で本田奎五段(左)に勝ち、合格を決めた折田翔吾さん=2月25日、東京都渋谷区
棋士編入試験第4局で本田奎五段(左)に勝ち、合格を決めた折田翔吾さん=2月25日、東京都渋谷区
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 奨励会を退会した後に始めたユーチューブの「アゲアゲ将棋実況」では、自ら指すインターネット将棋の実況などを配信している。丸刈りスタイルと黒ぶち眼鏡がトレードマークで、素朴な語り口。柔和な表情はいかにも好青年にしか見えない。なのに、高いテンションと盛り上がっている様子を示す「アゲアゲ」という言葉はどこからきたのか。「どこがアゲアゲやねん、と自分のキャラとは逆のものをつけたかったんです」という。ユニークな手を指し、あまり見ない作戦を披露するなど工夫した。歌ってみたり、近況報告したりといろいろ挑戦している。当初はあまり見てもらえなかったというが、ひと月ほどたったころから登録者が増えていった。1日で100人増えることもあった。

(次ページは)奨励会退会もユーチューブに活路…

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