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【アジア見聞録】「食事と祈り」で安全過信 東南アジアで「サイレント感染」急拡大

 保健相が「祈りのおかげ」と主張していた期間、既に蔓延(まんえん)していた可能性が指摘されている。インドネシアのカラ赤十字総裁は新型コロナ感染が検査能力の不足のため、「普通の発熱か、デング熱と診察されているのではないか」と懸念する。

 途上国であるインドネシアも医療環境の脆弱さが指摘される。経済協力開発機構(OECD)によると、インドネシアの人口1000人当たりの病院のベッド数は約1床。日本の13・1床と比べその数の差は歴然だ。

 インドネシアでは既に医療物資の不足が始まっており、一部の医療従事者は防護服代わりにレインコート着用を余儀なくされている。

途上国で「ウイルス変異」の可能性

 感染拡大に歯止めがかからない状況についてWHO東南アジア地域担当者は17日、「状況は急速に変化している」と、現状に危機感を表明した。ウイルスがより多くの人々に感染するのを防ぐため、「あらゆる努力を直ちに強化する必要がある」とも指摘した。

 危機感は国連も共有しており、先進国に対応を求めた。グテレス国連事務総長は20カ国・地域(G20)首脳に宛てた23日付の書簡で、途上国支援のため数兆ドル(数百兆円)規模の景気刺激策を検討するよう訴えた。グテレス氏は「途上国で(感染が)火のように広がれば、ウイルスが変異してワクチンが開発されても効かなくなる」とも指摘した。

 ただ、先進国がまだ制御できていない現状があり、途上国支援は後回しになる可能性が高い。感染者が爆発的に増加する懸念を秘めながら、途上国の憂鬱は深まるばかりの状況だ。

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