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【法廷から】冷蔵庫で扉ふさぎ、交際相手のもとへ…仙台2歳児放置死公判から見えた育児放棄の実態 

 被告が自宅を出た21日に、無料通信アプリ「LINE(ライン)」で母親に送信したメッセージのほか、22日に母親から「ひなちゃん(陽璃ちゃん)は元気?」とメッセージが送信され、被告が「元気、昨日めっちゃむかついたけど」と返信した内容が検察側から示された。

 公判では、土屋被告の信じがたい「行動」も明らかになった。

 土屋被告は自らの外出時、「(陽璃ちゃんが)いたずらをするから」(土屋被告)という理由から、冷蔵庫で居間と台所を仕切る扉をふさぎ、陽璃ちゃんが自力で居間から出られないようにしていた。

 大川裁判長も判決で「娘の存在を思い出せなくなるような精神障害はなく、養育の責任から逃れて交際相手と過ごすなど、自らの楽しみを優先した」と指摘。土屋被告の主張を退けた。

区役所に訪問も

 証人尋問では土屋被告の母親が証言台に立ったが、「ミルクの量を量ってあげたり、一緒に寝たりしていた。不器用ながら頑張っていると感じていた」とシングルマザーとして奮闘していた土屋被告の育児の一端を証言した。

 事件があった翌月には陽璃ちゃんの誕生日を控えていた。母親は被告を含めた家族で誕生日パーティーを企画。土屋被告も妹とのLINEでこんなやりとりをしていた。

 「ひなのバースデーだよ」(土屋被告)

 「ケーキも予約した」(妹)

「ありがとう」(土屋被告)

 ただ、こうしたやりとりがあったのは、被告が陽璃ちゃんを放置していた期間中の昨年6月27日。30日になって「ひなが死んでいる。どうしよう」と絶叫する土屋被告からの電話があったという。

 仙台市子供家庭支援課によると、土屋被告は事件前、児童扶養手当を受給するために青葉区役所を訪れていた。一方、陽璃ちゃんに乳幼児健診を受けさせておらず、区役所の担当者は被告に状況把握のために電話をかけていたが、ネグレクトの状況に気付くことはできなかった。

 厚生労働省のまとめでは、平成29年度に全国の児童相談所に寄せられたネグレクトの相談件数は2万6818件で、増加傾向にある。

 幼い子供が犠牲にならないために、何ができたのか。土屋被告の裁判で浮き彫りになった課題はあまりに重い。

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