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【法廷から】冷蔵庫で扉ふさぎ、交際相手のもとへ…仙台2歳児放置死公判から見えた育児放棄の実態 

仙台北署から仙台地検に送検された際の土屋りさ被告(中央)=令和元年7月2日、仙台市青葉区(塔野岡剛撮影)
仙台北署から仙台地検に送検された際の土屋りさ被告(中央)=令和元年7月2日、仙台市青葉区(塔野岡剛撮影)

 公判を通じて明らかになったのは、「ネグレクト」(育児放棄)の生々しい実態だった。仙台市で昨年6月、2歳の娘を自宅に放置したまま約9日間外出し、死亡させたとして保護責任者遺棄致死罪に問われた母親の土屋りさ被告(26)の裁判員裁判。仙台地裁(大川隆男裁判長)は17日、土屋被告に求刑通り懲役10年の判決を言い渡した。公判ではネグレクトを取り巻く課題が浮き彫りになった。(塔野岡剛)

放置中にボーリング

 「幼い女児が受けた苦痛や絶望感を思うと、あまりに痛ましい」

 17日の判決公判。大川裁判長から次々に浴びせられる厳しい言葉にも、土屋被告の表情が崩れることはなかった。

 これまでの公判によると、土屋被告は昨年6月21日夜、娘の陽璃(ひなた)ちゃん=当時(2)=を自宅に残し、勤務する同市青葉区国分町内のキャバクラに向かった。自宅を出る際には納豆巻き約4本、500mlペットボトルの水1本を置いただけ。その後、シングルマザーだった土屋被告は交際相手宅に宿泊するなどしていたが、陽璃ちゃんを放置している間、交際相手らと海鮮丼を食べたり、ボーリングに興じていた。

 同月30日昼前に帰宅すると、陽璃ちゃんは居間で服を脱いだ状態でうつぶせで倒れていた。死亡時の陽璃ちゃんの体重は8・6キロ。生後11カ月の赤ちゃんと同程度だった。

LINEで「ぶち切れ」

 土屋被告は仙台市出身。平成28年7月に陽璃ちゃんを出産し、29年には2カ所の保育園や実家に預けながら、准看護学校に入学した。そこで学費を稼ぐために「短時間でいっぱい稼げる」と始めたのがキャバクラへの勤務だった。ただ、30年5月には学校を退学し、同7月には頻繁に陽璃ちゃんを1人で自宅に残して外出するようになった。同10月ごろには保育園に通わせることもなくなっていた。

 公判を通じて弁護側は「(土屋被告は)精神障害を起こし、放置している状況が認識できなかった」と主張。土屋被告も被告人質問で犯行当時の状況を問われても「覚えていない」と繰り返した。しかし、土屋被告が陽璃ちゃんの存在を認識していた“証拠”が、公判では検察側から次々と明かされた。

 「今日、化粧品にいたずらをされて、ぶち切れ」

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