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【深層リポート】人の流れ激変 「柱」探る県都 山形唯一の百貨店「大沼」自己破産から間もなく2カ月

閉店した大沼の山形本店(中央)周辺では、高層マンションの建設工事が進んでいる=13日、山形市七日町(柏崎幸三撮影)
閉店した大沼の山形本店(中央)周辺では、高層マンションの建設工事が進んでいる=13日、山形市七日町(柏崎幸三撮影)
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 山形県の百貨店「大沼」が経営破綻してから間もなく2カ月。全国の都道府県で唯一、日本百貨店協会加盟の百貨店が無くなり、県内最大の山形市中心市街地には寂しさが漂う。消費者の購買行動が変わる中で生じた大沼の消滅は、山形市にとっては中心的存在の喪失だった。

負債30億円

 大沼は1月27日に約25億円の負債を抱え自己破産した。従業員190人は即日解雇、テナントの従業員280人も大沼の職場を失った。元従業員らは再就職など生活の再設計を迫られている。解雇にともなう退職金を合わせ負債は約30億円になる見込みで、6月18日に山形市民会館で債権者集会が開かれる予定だ。

 大沼のテナントで10年以上働いた女性(69)は「大沼はやる気のある社員が次々辞め、モノを売る力が無くなっていた。テナント頼りで、社員はレジ打ちが仕事。こんなことで、もつか疑問だった」と明かす。

郊外に大型商業施設

 JR山形駅から大沼の山形本店があった七日町までの道のり約1・5キロには、かつて大型店が10店近くひしめき、県内最大の中心市街地だった。

 昭和40年代に大沼で働いていた男性(70)は「当時は飛ぶようにモノが売れた。レジの下に置いた段ボールにお札を次々入れていた」と、紙幣が飛び交う売り場を懐かしそうに振り返る。店は人であふれ「家族で大沼の屋上遊園地で遊び、食堂でカツ丼を食べ、クリームソーダを飲むのがステータスだった」という。大沼のバラの包装紙で包んだ贈答ができるようになれば「一人前の大人になった」と褒められた。

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