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【川村妙慶の人生相談】やめられない実習先 理不尽な指導者とどう向き合えば

イラスト・千葉真
イラスト・千葉真

相談

 歯科衛生士を目指す20代の女性。会社も辞め、歯科衛生士を目指し専門学校に通っています。昨年末から歯科医院での実習も始まりましたが、指導者の50代の女性が、事あるごとにもう一人の実習生と私を差別し、身も心も疲れ果ててしまいました。

 もう一人の実習生は歯科助手の経験者で私より秀でています。指導者はその人には穏やかに話すのに私にはつっけんどんで、私が教わっていないことも「教えた」と言われたり、補助についてもあからさまにやりにくくされました。

 周りの人たちは見て見ぬふりです。私にはこの道しかありません。どのような心構えでこの先、実習を続ければいいでしょうか。

回答

 ようこそお便りくださいました。

 仕事を辞めてまで、歯科衛生士を目指し、この仕事を一生の物にしたいという気迫が伝わります。

 確かに、人の体に関わる仕事ですからミスがあっては大変でしょう。緊張感を持って学ばなければなりません。しかし厳しい指導にも限度があります。教わってもいないことを一方的に「教えた」と言われるのは、不条理でつらいですよね。

 30年来、歯科衛生士をしている私の友人も、研修生の頃、指導者のパワーハラスメントで悩んだそうです。あるとき指導者に「私のどこが嫌いですか? よければ教えていただけませんか?」と笑顔で尋ねたら、指導者はしばらくの沈黙の後、「何でもない。あなたを見るとイライラするだけなのよ」とおっしゃったそうです。その直後から大人げない自分の態度を客観視されたようで、態度が柔らかくなったとのことでした。

 もう一つ、ご提案したいのは、「これも修行の一つ」とあなたも状況を客観視して、無駄な攻撃は聞き流し、学ぶところだけを聞くことです。私も20代の頃、相談者と似た経験がありました。仕事を模索する中、華道講師の助手に就きましたが、その講師の方が私に嫌みしか言わないのです。毎日、胸が張り裂けそうでした。しかし、辞めたら仕事がなくなる。だからこう思うことにしました。「私のほうが、講師の言葉に過敏に反応しすぎ」と。業務内容はきっちり聞く。私の人権を傷つける言葉は、何の意味もないと割り切り、聞き流すようにしました。次第に「先生には心の余裕がないのかな」と考えるようになりました。

 あなたも指導者は反面教師と考え、学びましょう。あなたが経験を重ね、指導する立場になったとき、きっと同僚や後輩に愛情を持って接することができるでしょう。

 応援していますよ。

回答者

川村妙慶 僧侶兼アナウンサー。昭和39年生まれ。ラジオのパーソナリティーとして活動するほか、ブログの法話を日替わりで更新している。著書に「持たない暮らしのすすめ-本当の幸せを得るための人生の法則」(海竜社)、「人生後半こう生きなはれ」(講談社+α新書)など。

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 住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記のうえ、相談内容を詳しく書いて、〒100-8078 産経新聞文化部「人生相談 あすへのヒント」係まで。

 〈メール〉life@sankei.co.jp

 〈FAX〉03・3270・2424

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