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消えた露天商 40年以上続いた無許可営業

露天商が姿を消した倉敷美観地区の倉敷川沿いの歩道=2月26日、岡山県倉敷市
露天商が姿を消した倉敷美観地区の倉敷川沿いの歩道=2月26日、岡山県倉敷市

 風情豊かな土蔵が立ち並ぶ西日本屈指の観光地「倉敷美観地区」(岡山県倉敷市)で無断営業していた複数の露天商が、警察の指導を受けて姿を消した。40年以上にわたり一等地を無断で使用しており、地元では「不公平」と批判が強まっていたほか、具体的な対策をとってこなかった倉敷市への不満の声も聞かれる。

最後の一人

 「長い間ありがとうございました。きょうで閉店します」。地元の関係者によると、2月2日の日曜日、美観地区の中央を流れる倉敷川の西側歩道では、露天商の男性1人が、こんな紙を掲示しながら手製のアクセサリーの「半額セール」を行っていたという。

 昨年8月、本紙が美観地区における無許可露天商の常態化を報道。これを受ける形で倉敷商工会議所が9月、地元住民や商店主に露天商についてのヒアリングを行うと、地代を払わず一等地に居座って営業する露天商に対し、地元商店主らからは「不公平」などとする声が多数寄せられた。

 かつては川沿いいっぱいに並んでいた露天商。近年は担い手の高齢化により数は減っていたが、岡山県警倉敷署などによると、昨年末の時点でまだ6人が営業していたという。

 道路交通法77条では道路に露店、屋台などを出す場合、警察署長の許可が必要と定めている。こうした許可を取っていなかった露天商について同署は今年1月、営業をやめるよう指導。露天商は続々と撤退し、「半額セール」の男性が最後の一人となった。

ことなかれ主義

 こうした無許可露天商について、地元・倉敷市は長年放置し続けていた。

 約20年前の平成12年。6月市議会で露天商問題を取り上げる一般質問があり、市側は「黙認しているのが実態」と認めた。だが「特にトラブルは起きていない」として具体的な行動は起こさなかった。昨年の本紙の取材にも「露天商を『風物詩』として認める観光客の声もある」(同市観光課)と回答していた。

 しかし、地元には不満がたまっていたようだ。

 昨年11~12月に開かれた対策会議では、「露天商たちの吸うたばこの煙が迷惑」「撮影をめぐって、観光客と露天商のけんかが起きている」などのトラブルが報告された。しかし、この会議にオブザーバーとして参加していた市側からは、露天商を「風物詩」として認める発言はみられなかった。

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