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【松本真由美の環境・エネルギーDiary】田町プロジェクト 低炭素で防災に強いまちづくり

 このように複数のスマートエネルギーネットワークを連携させる取り組みは、日本で初めてのことです。熱を建物間で融通するには、需要の時間帯が異なるホテルや病院、オフィスなどをセットにし、1日(24時間)の中の需要を平準化するのが理想とされます。田町駅東口北地区は、公共街区と民間街区が共存しており、熱を建物間で融通するのに最適なエリアと言えそうです。

ビジネス継続の環境整備

 また、CGSを核としたエネルギー利用の最適化により、地区全体のCO2排出量は平成2年基準比約45%削減を目指しており、温暖化対策にも貢献します。

 近年、自然災害が多発し、停電などが起きる頻度が増えており、災害などが起きても事業が継続できるようBCP(事業継続計画)の観点から設備投資を考えることが求められています。ビジネスを継続できる環境を整備するには何をすべきかを考えることが重要です。

 I街区は22年7月、国土交通省の「住宅・建築物省CO2先導事業」に採択され、CGSなどの省エネ設備の半分は補助金で賄われています。II街区は、東京都の25年度「オフィスビル等事業所の創エネ・エネルギーマネジメント促進事業」と国土交通省の27年度「サステナブル建築物等先導事業(省CO2先導型)」に採択され、設備導入などに補助金を活用しています。

 各地で再開発を行う際、災害時もCGSや再エネなどを活用することで安定して熱や電気を供給できる低炭素で防災に強いエネルギーシステム構築は、ますます重要になると思われます。

まつもと・まゆみ 東京大教養学部客員准教授(環境エネルギー科学特別部門)。上智大学在学中からテレビ朝日のニュース番組に出演。NHK-BS1ワールドニュースキャスターなどを務める。環境コミュニケーション、環境とエネルギーの視点から持続可能な社会のあり方を研究する傍ら、シンポジウムのコーディネーターや講演、執筆活動などを行っている。NPO法人国際環境経済研究所(IEEI)理事。

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