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【正論3月号】ゴーン被告逃亡 人質司法批判に怯えた裁判所の醜態 産経新聞司法クラブキャップ・河合龍一

 同じ年の3月に、リニア中央新幹線建設工事をめぐる談合事件で起訴され、否認した大手ゼネコン2社の元幹部ら2人は約9カ月間勾留されていたが、ケリー被告保釈の8日前の17日に保釈決定。その4日後には文科省汚職事件で否認のまま起訴され、約5カ月間勾留されていた文科官僚も保釈されるのだが、この官僚については公判前整理手続きで主張が出ただけで論点整理ができていない中での保釈だった。

 なぜ同じ経済事件、否認事件で一方は9カ月と5カ月、一方は1カ月なのか。突然の保釈の運用変更は、「同種事件の過去の量刑との公平性の確保」を重視する裁判所とは思えない「不公平性」である。ゴーン、ケリー両被告を保釈すると、リニア談合、文科省汚職の被告は、なぜ保釈されないのか、という批判が起きることを想定した“駆け込み保釈”としか思えないのである。

 年が明け、1月11日に起訴。弁護団から2度にわたり保釈請求が出されたが、地裁はいずれも却下した。ところが2月に「無罪請負人」の異名を持つ弘中惇一郎弁護士らが新たに選任されると、再び検察に激震が走る事態が起きる。

 地裁は3月5日、保釈を認め、6日にゴーン被告は108日間に及んだ身柄拘束を解かれたのだ。弘中氏らは事件関係者と接触していないか確認するため制限住居の玄関に監視カメラを設置することやパソコン、携帯電話の使用制限など約10項目の保釈条件を地裁に提案して保釈を勝ち取っていた。

 ベテラン裁判官は当時、「弁護人が条件をがっちり付け、証拠隠滅の恐れは下がった

と判断した」と語り、一部メディアも「厳しい条件」などと書いたが、外出先で関係者と会うことも、知人の携帯やパソコンを使うことも可能。検察幹部が「抜け道だらけ。裁判所は『保釈ありき』だから条件なんて形式的なもの」と言えば、地裁の「早期保釈」の判断を評価する検察OBでさえ「約十項目の条

件は保釈の運用を変えるための『口実』だ」と分析するほどだった。

 ※続きは月刊「正論3月号」でお読みください。ご購入はこちらへ。

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