PR

ニュース プレミアム

【川村妙慶の人生相談】仕事も育児も、どうしたら

イラスト・千葉真
イラスト・千葉真

相談

 20代、育児休業中の小学校教員です。なりたくてなったとてもやりがいのある仕事で、育休前は残業も土日出勤もして仕事をこなし、それでも楽しく働いていました。

 しかし、子供ができて復帰したら、保育園のお迎えのために残業は無理です。仕事は中途半端になるだろうし、娘との時間も短くなってしまう気がして、職場復帰するのが怖いです。愛する娘との時間を削ってまで仕事をしたいのかもわからなくなってきました。

 娘に寂しい思いをさせずに仕事もしっかりできるのか。二兎を追う者は一兎をも得ずになりそうです。この数カ月、ずっと悩んでいますが、いまだに答えが見つかりません。

回答

 ようこそおたずねくださいました。

 心から子供を愛しておられるのですね。教師として、母として、妻として、これからも頑張ってもらいたい。しかしながら、ご相談を拝読し、もし、金銭的に問題がないのなら、しばらくの間、子育てに目を向けられてもいいのかなと思いました。

 鎌倉後期の仏教書「歎異抄」に、こんな意味の一文があります。

 「こんなに善(よ)いことをしているのだから報われるだろうとか、こんなに悪いことをしてしまっては報われないだろうとか、自分の思い込みで決めていると、最後は行き詰まってしまいます。それは仏のお心に背くことになりますよ」

 あなたはともすれば、教師も子育てもフルパワーで両立することが「善いこと」、教師の仕事で残業ができなくなったり、あきらめて辞めてしまったりすることは「悪いこと」で、「ダメな私になってしまう」かもしれないと、考えてはいないでしょうか。

 もちろん自分の人生を大切にしていくことは必要です。しかし、もし、教師に戻らない自分は「ダメな私」と考えているのなら、そんなことはありませんよ。自分に関係のある人を大切にしていくこともまた、あなた自身の人生を大切にすることにつながるのです。

 職場復帰をするにせよ、出産前のように残業をバリバリこなすことだけが正解ではないはずです。お子さんやあなたが望む方法に近い形で仕事を続ける手だてはあるのか、職場の同僚や上司、先輩ママなどに相談してみてはいかがでしょうか。もし退職を選んだとしても、それで終わりではないと思います。徐々にお子さんの手が離れてきたら、また教育の現場に戻って、あなたなりの慈愛の心で接してほしいと念じています。

 応援していますよ。

回答者

川村妙慶 僧侶兼アナウンサー。昭和39年生まれ。ラジオのパーソナリティーとして活動するほか、ブログの法話を日替わりで更新している。著書に「持たない暮らしのすすめ-本当の幸せを得るための人生の法則」(海竜社)、「人生後半こう生きなはれ」(講談社+α新書)など。

相談をお寄せください

 住所、氏名、年齢、職業、電話番号を明記のうえ、相談内容を詳しく書いて、〒100-8078 産経新聞文化部「人生相談 あすへのヒント」係まで。

 〈メール〉life@sankei.co.jp

 〈FAX〉03・3270・2424

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ