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果樹を全滅させる外来カミキリの恐怖

栃木県でクビアカツヤカミキリの被害を受けた樹木
栃木県でクビアカツヤカミキリの被害を受けた樹木
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 繁殖力が強く、雌1匹が日本の在来カミキリ類の10倍ともされる約千個の卵を産む。天敵の生物が見当たらず、使える農薬も少ないため、被害が一気に拡大する恐れがある。それを防ぐには樹木を根ごと取り除くしかないのが実情だ。

 環境省は30年、輸入などを原則禁止とする特定外来生物に指定したが、これまでに少なくとも東京都や埼玉県、大阪府、徳島県などで被害が確認されている。

 モモなどの果樹が被害にあい、複数の農園が廃園を余儀なくされた栃木県の担当者は「当初はサクラへの被害が多く報告されていたため、農作物への被害の確認が後手に回り、対策を検討している間に被害が一気に広がった」と悔やむ。

春以降は厳戒

 「警戒はしていたが、ついに被害が出てしまった…」。和歌山県の担当者は肩を落とす。県によると、昨年11月にかつらぎ町の農家からモモの果樹に被害痕跡があると通報を受け、農園などを調査した結果、6地点で計11本の果樹に被害を確認。糞(ふん)などのDNA鑑定の結果、クビアカツヤカミキリによるものと断定された。

 県内では29年に町内で成虫1匹が発見されていたが、果樹への具体的な被害痕跡は今回が初めてとなった。

 ウメの収穫量が55年連続日本一で、モモの収穫量も全国5位の果樹王国・和歌山県も、初の被害判明を機に危機感を強めている。

果樹の根元に確認されたクビアカツヤカミキリの被害痕跡=和歌山県かつらぎ町
果樹の根元に確認されたクビアカツヤカミキリの被害痕跡=和歌山県かつらぎ町
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 特に警戒しているのが、クビアカツヤカミキリの活動が本格化する春以降の動向だ。県は今後、各地の農家や公園管理者とも連携し、被害実態の確認をしていく。通報態勢も整備し、被害が確認された場合は樹木の伐採や幼虫の駆除を徹底し、費用も補助する。担当者は「今が被害を封じ込める大切な時期。あらゆる手立てを駆使したい」と力を込める。

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