「冷コー」は死語? 2割知らず7割使わない
コンビニでは「何?」
50~60代は10~20代まで使用していた。なぜ今は用いないのだろうか。
堺市北区の自営業の男性(51)は「大学生の頃までは使っていたが、昔ながらの喫茶店が減り、行くことが少なくなった。スターバックスなどに言っても『アイスコーヒー』と書いてある」と説明。大阪府吹田市の男性会社員(60)は「古い喫茶店が減って、(ほかの店では)何となく『冷コー』という雰囲気ではない」と話す。
極めて少数派の「知っているし使う」と回答した大阪府岸和田市の男性会社員(63)は「たまにぽろっと出てしまう」と笑うが、「コンビニで『冷コー頼む』と注文したら『何ですか』という答え。若い人には『今時、そんな言葉は使わない』と言われる」と戸惑う。
「知っているし使う」と答えたもう1人、大阪市淀川区の男性会社員(34)は「マージャン店では基本、『冷コー』で通じる」と教えてくれた。「マージャン店に行きだした頃は『レイコちゃん』がいるのかと思った」と笑うが、店で覚えたという。
バブル以降使われず
回答者の50~60代が「冷コー」と呼んでいたのは、今から30、40年ほど前。昭和の終わりから平成の初めで、バブル時代と重なる。その頃以降、アイスコーヒーにとって変わられたことになる。
喫茶店数はバブル期前後と近年を比べると、激減している。国の事業所統計調査と事業所・企業統計調査、経済センサスによると、全国の喫茶店数(民営)は右肩下がりで減り続け、バブル初期にあたる昭和61年の15万1051店から平成28年には6万7198店と56%減少した。