PR

ニュース プレミアム

【痛みを知る】五十肩 エイエイオーが効果的 森本昌宏

 “五十肩”との病名が広く用いられているが、俗称であり、中高年者の肩の痛みとそれに起因する運動障害の代名詞である。加齢による退行性変化(血流障害などによる)であって、肩の関節には明らかな器質的異常がない場合である、と考えていただきたい。したがって、この痛みを訴えられている40歳代前半の患者さんから病名を聞かれて困ることがある。そのような時、私は迷わずに「四十肩です」と説明するようにしている。

肩が全く動かない「フローズンショルダー」

 痛みのために腕を上げることが困難となり、夜間の痛みのために不眠に陥る。患者さんは、「シャンプーができない」「服の脱ぎ着が困難だ」などと訴えられる。

 多くの場合、痛みは半年~1年で自然に消失し、再発することは少ない。しかし、自然に治癒するからと言って放っておいてはいけません。拘縮(こうしゅく)に至ったものを“フローズンショルダー”(凍結肩)と呼ぶことからも、肩を全く動かせない状態に陥ることだってあるのだ。いずれにせよ、半年以上にわたり、髪の毛を満足に洗えずに、腕を回せないのは辛(つら)い。

 一般的な治療法は、非ステロイド性抗炎症薬やトランキライザー(不眠に対して)の内服、湿布薬の貼付、ヒアルロン酸ナトリウムの肩関節内注入などであり、運動療法も広く行われている。自宅でのアイロン体操(アイロン程度の重さの物を持って、振り子運動を繰り返す、それ以上に重いものは逆効果である)も拘縮予防には効果的である。

当たり前だった日常生活取り戻す

 私は、患者さんに“エイエイオー体操”(「エイエイオー」の掛け声とともに、肘を曲げ伸ばしして腕を持ち上げる)を勧めている。われながらお茶目(ちゃめ)なネーミングである。

 ペインクリニックでは、トリガーポイント注射と肩甲上神経ブロックなどの治療を併用する。発症早期であれば、1回の注射で治ることも多い。その他、鍼(はり)治療も効果的だ。“尺沢(しゃくたく)”、“中府(ちゅうふ)”、“手三里(てさんり)”、“巨骨(ここつ)”、“外関(がいかん)”と呼ばれる経穴(けいけつ=ツボ)に鍼を刺入した上で10分程度の低周波通電を行う。

続きを読む

あなたへのおすすめ

PR

PR

PR

PR

ランキング

ブランドコンテンツ