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【韓国メディアの苦悩(3)】<ユーチューブ編>学生ユーチューバーが世論を動かす

政治系ユーチューバーの成済俊(ソン・ジェジュン)さん=時吉達也撮影
政治系ユーチューバーの成済俊(ソン・ジェジュン)さん=時吉達也撮影

 記者(キジャ)のゴミ(スレギ)=「キレギ」。韓国語でも、マスコミを揶揄(やゆ)する言葉「マスゴミ」はこう表現される。日本と共通の課題を数多く抱え、苦悩する韓国メディアの現在をリポートする。(外信部 時吉達也)

手作り動画に閲覧者60万人超

 撮影に使用するのは、使い古したハンディカメラ1台のみ。韓国外国語大の卒業を今春に控える成済俊(ソン・ジェジュン)さん(28)は自身が経営する学習塾の一角で、動画投稿サイト「ユーチューブ」にアップする動画を毎晩撮影する。

 「文在寅(ムン・ジェイン)大統領が主体思想派なのではなく、主体思想派の操り人形になっているわけです」

 北朝鮮体制を信奉する勢力と文在寅政権の関係について解説した約13分の動画は、60万人を超える閲覧者数を記録した。

 成さんが政治系ユーチューバーとしての活動を始めたのは19年4月。煽情的なテロップやスピード感を強調する編集で視聴者を引き付ける従来の動画とは一線を画し、淡々とした語り口で政治を論じる姿が注目を集めた。「特別な編集作業はないので、20分程度で完成する」という動画の閲覧者は瞬く間に増加し、チャンネル登録者数は3カ月も経たずに10万人を突破。現在は30万人を超える人気チャンネルの仲間入りを果たしている。

テレビ・新聞より「信頼」

 「ユーチューブ・ジャーナリズム」が韓国で本格的に台頭し、すでに3年が経過した。政治・社会など時事問題を扱い、登録者数が10万人を超える「トップ・ユーチューバー」の番組は50を超え、日本の同種番組の登録者数を一ケタ上回る。

 政治系の番組が急速に普及した契機は、2016年末にあった。朴槿恵(パク・クネ)前大統領の親友による国政介入事件だ。保守系か革新系かの立場を問わず大統領の弾劾罷免を支持する論調が既存メディアを支配する中、根強い朴氏の支持者らはユーチューブに活路を見いだす。

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