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「脱炭素社会」の切り札か 驚きの水素ビジネス

 次世代エネルギーとして期待される水素をめぐり、企業が技術開発を加速している。近い将来のビジネス化をにらみ、運搬船の建造やサプライチェーン(供給網)の構築、製造装置の開発など多様なプロジェクトが進行中だ。利用の際に二酸化炭素(CO2)を出さない水素は「脱炭素社会」の切り札として注目されるが、本格的な普及にはコスト削減が課題になる。(林佳代子)

世界初の運搬船

 12月11日、川崎重工業の神戸工場(神戸市)には約4千人の人だかりができていた。目当ては、同社が建造した世界初の液化水素運搬船「すいそ ふろんてぃあ」の進水式。一般的な商船の進水式の4倍に及ぶ観衆が詰めかけ、関心の高さをうかがわせた。

 同社は岩谷産業などとともに、オーストラリア南東部のビクトリア州で石炭の中でも低品質な「褐炭」から水素を取り出し、マイナス253度に冷やして液化した上で、神戸空港島に建設中の貯蔵基地に運ぶプロジェクトを進めている。冷却して液化する点は、液化天然ガス(LNG)と同じ仕組みだ。船は今後、液化水素を貯蔵するタンクが取り付けられ、来年度には実証に使われる予定だ。

 川崎重工によると、液化水素の運搬船には、LNG運搬船に比べ10倍の断熱性が求められる。海上の揺れに強いタンクを製造するには高度な技術が必要で、現在は技術開発で日本が世界をリードしているという。

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